少年と少年は共闘する。
ひたすら歩き続けた僕らはやっと帝国の近くまで来た。
だがこの国は革新兵団の入国を禁じた。
その為、僕ひとりで潜入した。
活気に溢れる商店街に透明感のある水がながれる小川。
とても景気が良く苦しむ者はいない様に見えた。
「許可証を見せろ。」
城の前に立つ門番がいた。
僕はここに来る前に一人の軍人を殺し許可証を奪った。
あらかじめ革新兵団から聞いていた情報は間違っていなかった。
ここの警備は薄く、許可証さえあれば通行が可能だった。
城へ入りさっさく柱の陰に隠れ状況を伺う。
門をくぐるとまずはメイン広場と思われる広々とした空間。
それから祭壇があり、横には小さな扉。
近ずいて見ると
「関係者以外の立ち入りを禁ずる。」と書かれてあった。
ここが臭う。僕は周りにいた兵士に声をかけた。
「あの...僕ついこの間入隊した新米兵隊なのですが、あの扉の奥には何があるんですか...?」
ちょろかった。
その兵士は答えてくれた。
そしてそこが王の寝ている部屋だという。
だがその部屋は王様以外誰も入ってはいけないと決まっていて、他の兵士に見られてはいくら同じ隊の者でも処刑するのが決まりらしい。
少し時間が経つのを待った。
時はもう夜、毎日のように行われる舞踏会。
僕は兵士に混じりタキシードを着てステージの脇へ寄った。
すると祭壇に冠を被る一人の老人がいた。
おそらくあれが王様だろう。
周囲が王様に気を取られている隙に禁じられた部屋へ進んだ。
部屋へ入ると即ベットの下に探検で穴を開け隠れた。
「流石に話が美味すぎる、何か、何かあるはずだ。」
僕の不安は的中した。
ちょうど日付が回った頃だろうか、奴がいたのだ。
「クルジュ....」
だがどこか様子が変だった。
なんとクルジュは王に迫っていた。
だがこれはチャンスだった。
王がクルジュに目を向けている最中、僕は背後に周り短剣の刃を王の首に付けた。
「離れろっ!殺されたくなければきえろ!!」
僕は彼にこう言い、彼は僕にこう言った。
「俺はお前と遊んでいる暇は無い、こいつの首を取りに来ただけだ。」
あれ?何故彼は王の首を欲しているんだろうか。
頭の中には疑問しか浮かばなかった。
「助けてくれぇええええ!!」
王の言葉に警備にあたっていた兵士達が気づき部屋に入ってくる。
クルジュは兵士を相手にしていた。
僕はその隙に探検を持ち直し力を込める。
目を閉じ腕を振り目的を仕留めた。
クルジュは兵士を片付けた。
なんだか奴と協力してすごい安心感があった。
一体何者なんだろう、それを知るのはそう遠く無かった。
クルジュは一級お尋ね者の一人で各国々でも警戒している最凶の復讐屋。
その素性は革新兵団のTOP5に入る実力で、名を知らぬ人はいない程だという。
そんなやつを相手にしていたのかと、自分の愚かさを感じた。
僕はクルジュに事情を説明し一旦この場を去った。
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