第7切れた糸は結べば繋がる。
あれから僕は現実世界にいた。
と、言うより夢から覚めた。
あの復讐屋の男と剣を交え、敗れ気を失った。
長い長い夢だった。
僕にはあの夢は重すぎた、苦しすぎた。
でもなんだろうか、何かやり残したことがあった気がする。
話はさかのぼる事少し前。
「お前には何も守れないっ!俺から何も奪えないつ!そんなお前は何の為にココにいるっ!!」
復讐屋の問は僕の心を曇らせた。
僕自身なぜこの世界にやって来たのか分からずにいた。
僕はそんな男の囁きに惑わされ、虚しくも散った。
「え...?今なんて....?」
そばにいたティルは何か言葉を放っていた。
だが僕には何も聞こえない。だから彼女が何を言っていたのか分からなかった。
僕はあの言葉を知りたい。
彼女が何と言ったのか、気になって仕方がなかった。
あの言葉を聞けば何かが変わっていた、そう感じた。
どうしてもあの時の言葉を知りたい、あの世界に戻らなきゃ!!
だが僕はあの世界への行き方が分からなかった。
「どうしたらいいんだろう」そう考え込んだ末に結論は出た。
もう一度寝ればいいんじゃないかと。
しかしそれから何回寝てもあの世界に行くことは出来なかった。
そして日々は過ぎ約1週間の日が経った。
何も変わらず、ただ一日が過ぎさり僕は飲まず食わずな日々を過ごしていた。
諦めかけていた僕は初めてあの世界で行った所が海だった為、海へ行ってみることにした。
そして浜辺を歩き続け、海に少し浸かった。
体温はみるみる低下していった。
するとそれから少し頭痛がした為、すぐに目を閉じた。
「うっ...」
「目は覚めた??」
僕は恐怖でしかなかったあの世界に戻ってきたにもかかわらず嬉し涙を見せた。
横にいたティルを僕はギュッと抱きしめた。
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