邪神任侠~仁義なき探索者~

作者 seal

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★★★ Excellent!!!

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任侠!クトゥルフ!ロリ!エログロ!SAN値喪失!
タイトルと最初の一話でも読めばすぐに実感する、この物語の要素である。
が、ソレだけじゃないのが本作の魅力だろう。
ヤクザなエログロバイオレンスという、エンターテイメントな魅力だけじゃないのがいい。
それが成されているのはおそらく、著者のクトゥルフへの、そして何よりもSAN値を失っていく者への愛がこめられているからだ。


この物語はきっと、忘れられたある者達への物語である


歌いましょう その子のために

踊りましょう あの子のように

泣き叫び どこまでも走り続けましょう
あの時に見た 悪い夢のように

あぁ、大きく硬い殻の中に
まだあの時がいる

触れた指先は
あの夢を思い出させる無垢の肌
細い体を抱き寄せ
包み込まれる香りと眠り落ちる
母に抱かれ生まれ落ちたあの暖かさ

共に眠りましょう
慈母の手を取るその悪夢


さぁ、彼らの手記を手に取ろう
今日の夢はきっと暖かい底

★★★ Excellent!!!

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特筆すべきは圧倒的な落差と速度。
そしてそれを不自然に思わせない構成の妙でしょう。

見せたい武器(シーン)が無数にある中で、選りすぐりの殺傷力を持つ場面だけをひたすらぶつけられているような、狂気的な展開が徹頭徹尾連続していきます。

本作は弛緩と緊張。狂気と正気が交互に、らせん状に渦を巻くような構成となっており、まさにクトゥルフを題材とした、正気が削り取られていくような感覚を登場人物達と共に味わうことが出来ます。

登場人物の思考も独特(その上で非常に感情移入もしやすい)で、どこで突然正気と現実の境界を飛び越えるのか全く予測がつきません。

総じて、巨大なジェットコースターに乗せられたかのような読み心地の作品です。この感覚はぜひ一度多くの人に味わって頂きたい。

物語だけでなく、構成と文脈によっても絶妙な酩酊感が味わえる本作。お勧めです。

★★★ Excellent!!!

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すみません、私、道民なもので。

ーーーーーー
北海道が舞台という情報にホイホイ乗せられて読みに来たのですが、なにやら名状し難い感覚に襲われ気付けばクリックスクロールクリックスクロールクリックスクロールくりっく……

途中、眩暈を覚えつつ空間の歪みを感じたりもしつつ、なんて恐ろしい作品だ、ついに私の感覚器をもその手中におさめたりしたというつもりか、ああ、ああ、窓に、窓に。

――蛾がとまっていました。オオミズアオです。綺麗ですね。

ついでに言えば、眩暈や歪みの類は、お茶を飲んだら治りました。熱中症になりかけていたんですね。あぶない。危うくこれを読みながら倒れる所だった。は、これはもしや、旧き者どもの……。

危うく囚われる所だった。
私は寸でのところで逃げ出して(手記はここで途切れている

★★★ Excellent!!!

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 九州の田舎で起伏の少ない日々を送っている僕にとって、北の大地はそれだけですでに異界だ。

 北海道。羆が跋扈し、火の気のない部屋には朝から畳に霜が降り、凍てつく港には北から巨人たちの船が豊饒な海の恵みをもたらす異境。
 ここで描かれるあらゆる事物の名は、セーレムやアーカムと何も変わらぬ異界の形象に冠されたものとしてイマジネーションを喚起する。

 そうして築かれた舞台の上に躍り出る、猥雑なまでにバリエーション豊かな異形とガジェット、そして恐怖の数々に、冒頭から結末まで圧倒される。

 作中何より印象的なのは、やはり老作家が生み出した本。読む者の認識と存在を塗り替え上書きするこの呪物の本質は、創作者ならだれでも夢見る『力ある物語』を露悪的にグロテスクに言い換えたものに他ならないのだが、それゆえにこそ恐ろしく魅力的で、書くタイプの人間の心に響いてやまない。

 この作品はオムニバス的な短編連作と、首尾一貫して一つのテーマを追う大河的な叙事詩(エピック)とのちょうど中間にあると思うのだが、この本のエピソードとアイデアこそが実は中核であるようにも思える。
 主人公の心を両側から綱引きする二人の少女に対して、この本がそれぞれどのような意義を持つか、という二面性こそがその証左だ。
 既存の神話体系に知られたあれやこれやのきらびやかなスター的存在たちを舞台から追い出してしまえば、この物語は実にシンプルな二律背反と二項対立に還元されるのである。

 sealさんの作品を数編読んできたが、ここに至って構成もアイデアも込められた情念も、異次元、いやまさに異界に突入したかのような進化と完成を遂げたように思う。
 次の作品、あるいはこの邪神任侠の続編が、いかなる未知の異界へ扉を開いてくれるのか。僕はもう、震えながら待つしかない。

 窓の外に、それはすでに訪れている。


 余談ながらラスト近…続きを読む

★★★ Excellent!!!

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本作はクトゥルフ系列の専門用語が頻出するため、そちらの知識がある方が楽しめるのは間違いない。
が、私はまったくの門外漢であるが、「よくわからんがそんな名前の邪神がいる」程度の認識で興味深く読めた。
つまり、この物語の本質はそこではないということだ。

主人公が死ぬとすれば、それは物語の開始か終了のどちらかだ。
本作では早速物語の冒頭で死ぬ。それも非常識的かつ人間としての尊厳を侵される冒涜的な手法で。
が、なぜか主人公は生きている。夢か幻か、はたまた別の何かか?
しかし生き長らえたとてそれが幸運とは限らない。彼にとってそれは、忘れ去ったはずの悪夢の再開に過ぎなかったのだ。

そうやってこの物語はとにかく転がり落ちていく。緩やかに、確実に。真っ当なところからかけ離れていくのを本人は気づいているのやらいないのやら。
次第にそれは加速し、やがては正気を失っていく。
そうして絶望の底へ堕ちたと思ったら、なんと意外な結末が待っていた。

私は賞賛する。決して怯まなかったその勇気を。
私は賞賛する。邪神相手に弄したその策謀を。
私は賞賛する。決して手放さなかったその愛を。

しかし、彼はそんな賞賛など受け取るような輩ではあるまい。
彼が心から望んだのは他者からの評価ではないのだ。
望みは二つ。一人を殺し、一人を守る。それ以外は命すら要らない。実に任侠だ。

ゆえにそんな彼へ私が言葉をかけるとしたら、もはやそれは一つしか残されていない。

「――ところで君は、ロリコンなのかい?」

★★★ Excellent!!!

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ヤクザ×クトゥルフ物という斬新なようでいて中身は王道のアウトロー×少女のバディ物といった印象でした。
飾り気がなくサクサクと読み進めることのできる文章とエピソードが、かえってグロさや怖さを直接的に引き立てていたと思います。
特に終盤にかけての怒涛の展開では、どんな結末を迎えることやらと緊迫し、まさに読んでいてSAN値がゴリゴリ削られていくような感覚でした。
ヒグマやらヤクザやら邪神やら……。北海道はどこまで住民を試すのか。
ジャンル:クトゥルフの良作がまた一つ産み落とされたようです。

★★★ Excellent!!!

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クトゥルフ神話体系の元になったラヴクラフトの小説は、幻想的と言えば聞こえはいいですが、人を選ぶ作品だと思います。本作は、そういったラヴクラフト作品を元にしながら、神話生物ロリ(外見は女子中学生)と、ロリコンのヤクザを配することで、ラノベらしい仕上がりとなっています。敵なのか味方なのか分からない青年医師もロリコンだったりして、そういう統一感も好きです。ぜひ、神話生物ロリのロリかわいさをご確認ください。

★★★ Excellent!!!

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エログロ、アクション! 大人と幼女のコンビ! 任侠! そしてクトゥルフ!

面白かったです。思わず一気読み。
文章も丁寧で読みやすい。プロローグからガッツリとエログロ展開! その後も主人公、禮次郎の任侠たる生き様が輝く! 彼の男気と過去への後ろめたさに、確かな人間性と魅力を感じました!
そしてクチナシちゃん! 可愛い! ボクっ子ロリで時々「うにゅ」とかあざとい、でも可愛いそれがいい! 氏とは良い酒が飲めそうです。

まるで現代アクションの小説のようで、要所要所できっちりとSAN値を削っていくのは流石の一言。
ど派手なバトルもありながら、銃器や薬品を用いたある意味ヤクザらしい戦闘。

幼馴染との確執、そして決着。
最後はどうなるかとハラハラしていましたが、それでも手が止まらず、読了……最後は思わず涙が出ました!

誰がなんと言おうと、私の中でこのエンドはグッドエンドです。

王道を通しつつ、きっちりと邪道(クトゥルフ)をベースに練り上げられた、氏の渾身の作品……是非見ていただきたいです!

★★★ Excellent!!!

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グロかったりエロかったりで、まず気持ちを持っていかれ、

クチナシがボクっ子で可愛いもんだから、続きが気になり、

で、ヤバイのが出てきて「引きずり込まれた?」と思った時は、後の祭。

クトゥルフと言えばこれ、って感じに、脳内に入って来ちゃったじゃないですか。やばい。

★★★ Excellent!!!

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親父の言葉が最高(笑)。

とりあえずまだ全部を読んでいないのですが、お得意のクトゥルフで超伝奇エログロ奇譚を展開し、読ませに読ませる内容です。
SAN値がどんどんさがるのに、読み続けさせられてしまう魅力ある作品で、読み終わった後の精神状態が心配です(笑)。

★★★ Excellent!!!

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幼い頃異形の神に見込まれ道を踏み外した男が、異形の存在に産み直され新たな道を掴み取るまでの物語。

任侠と云いながらも、主人公は麻薬を作り売りさばく人間の屑で、人も人外もグロく殺されるシーンが満載。合法ロリの濡れ場も完備。
ですが、第一部では最初から間違った二人が、歪ながらも確かな愛を育むさまが描かれています。敵役に肩入れする向きは、十数年越しの実らぬ片思いの話として読む事も。

あと、北の大地の名所や名産品が各話盛り込まれています。ランララン♪

★★★ Excellent!!!

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言わずと知れたクトゥルー系作家様の新作です。
色々な意味で衝撃的な一話から始まる、正気度をがりがりと削られる主人公の巻き込まれるお話。
手記、魔導書、魔術………いわゆるお約束の小道具にワクワクさせられるし、それを手に立ち向かう探索者がヤクザ薬剤師! 聞くだけで興味がわき出てくるようではありませんか。

元々御大の作品にも造詣が深い作者様だけあって、随所に見られる名シーンも、ファンならにやりとする筈。

一章完結ということで、まだまだ先はあるという、何とも楽しみです。
一先ずの結末ではありますが、ハッピーエンドにホッと一息。

★★★ Excellent!!!

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そう思って読んでいた。

どうやら、違うのかも知れない。
こういった展開は歓迎すべきことだろう。
自らの短編を効果的に使い、深みを与えている。
今後の(多分あるだろう)展開に大きな期待を持たせている。
いやいや、私のような者のレビューを読んでいる場合ではない。

本編へ急げ!

★★★ Excellent!!!

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冒頭からの、冒涜的なエログロ展開。
にもかかわらず、全く嫌気もささずに面白い!

任侠だからでしょうか。クチナシを守ろとしたのには、別のものもあったでしょうが、最悪の結末を回避できたのは、禮次郎の奮闘のおかげでしょう。

セカンドシーズンも回避できるかどうかわかりませんが、それすらも楽しみにしています。

★★★ Excellent!!!

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評価は、『ひとこと』の通り。

とにもかくにも、面白い。

怪奇現象を取り入れた物語というのは、怪奇現象にスポットを当て過ぎれば暗く読むのが億劫なものになってしまう。

かといって怪奇現象にあるまじき明るさを入れてしまえば、折角の程良い怖さが台無しになってしまう。

しかしこの物語を読んでいる最中、億劫になった事は一度もありませんでした。

それどころか、読めば読むほど1話を読み進めるスピードが上がっていく。

それほどまでに、この物語は1話1話に引き込まれてしまうのです。

皆さんも、是非御一読くださいませ。

★★★ Excellent!!!

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可愛いい少女を拾ったと思ったら、いきなり食べられるという衝撃的な出会いかにびっくりしていると、いつの間にかおどろおどろしくも魅力的な世界へ誘いこまれます。
かなりホラーだったりグロテスクなシーンもあるのですが、テンポがよいのでサクサク読めます。
どんどん狂気の沼へ入り込んでいく禮次郎と明かされていく真実。北海道各地をめぐりながらいかにもクトゥルフ的な出来事に巻き込まれる二人。次々起こる展開に目が離せず、一気に読んでしまいました!
これを読めば北海道とクトゥルフの魅力を存分に楽しめるでしょう!

★★★ Excellent!!!

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この作品は暴力と背徳感と欲の衣を羽織った繊細な情と愛憎の物語なのかもしれない
それはそれとしてヤクザが撃って!殺して!喰らって!愛する!道産ドロドロコズミックホラーなのは確かでエンタメたっぷりの傑作です。

★★★ Excellent!!!

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久々にドハマりました。
ラブロマンス王道展開な作品です(クトゥルフ的に)
短編形式なので各話の起承転結が早くて非常に読みやすく
最後まで安定して面白いです。

テーマもヤクザ×クトゥルフなので有象無象の異世界転生物に飽き飽きした方にぜひお勧めします。

そして何より安心の人外ロリ(犯罪ではない)

★★★ Excellent!!!

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表の顔は薬剤師、裏の顔はクスリの監督官であるインテリヤクザ香食禮次郎。
彼の人生は、行き倒れの謎の少女、クチナシを拾ったところから動き出す。
奇妙な『夢』、次々に起こる『事件』、そして『過去』の因縁。
それまでの裏社会とは違う狂気の『裏世界』に挑む、禮次郎の運命やいかに……!
狂気に立ち向かうのは……任侠!

★★★ Excellent!!!

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などと生ぬるい気分でいると、一瞬で正気を持っていかれます。
といいますのも、作者はカクヨムでも名の知れたクトゥルフ神話小説の旗手。その手腕は我々の予想をはるかに超えるものです。
特に第六話。
白眉という言葉が、ここまでふさわしい小説もなかなかありません。
クトゥルフ神話として、また読み物として、そしてひとつの作品として、これは生涯で必ず出会っておくべき代物です。
暗黒神話は苦手だということでなければ、ぜひお読みになってください。きっとSAN値が削られること請け合いです!

あと、ロリコンのかたは違法ロリもでるのでお楽しみに。

★★★ Excellent!!!

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しがないヤクザ者――香食禮次郎と彼が拾った少女――クチナシによるクトルゥフホラー作品。

さっそく読み始めれば、そこには現実かと思う程の悍ましい展開が。血が溢れ出し、牙から唾液が零れ、狂気が溢れ……陰惨で目を背けたくなるその光景は、読んでで恐怖が湧いてくる。
しかもクチナシという子が滅茶苦茶恐ろしい。普段が大人しくて可愛いのだから、本性を現した時がもう……。

果たしてこの恐怖に終わりがあるのだろうか? それは禮次郎達の行動によって決まるかもしれない……。

★★★ Excellent!!!

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 それは、とても不思議な物語でした…ええ、今こうして机でレビューを書いている今も忘れられません。そして、忘却を許さぬ足音はもう、ドアの外まで忍び寄っています。麻薬の売人である主人公は、不思議な少女を拾い、そして…これ以上は、私には、その先には…嗚呼!窓の外にも!しかし、これだけは伝えておかねばなりません。すでに音もなく開いた背後のドアから、濃密な気配が湿った音で近付いていても…この瞬間にも、書いておかねばならないのです。この作品の、淫靡な背徳感と怪異の数々…とても面白いです。何故ならばそれは――

 とにかくオススメです!クトゥルフの雰囲気と一緒に、ロリータとアウトローのバディ物な雰囲気、いけない恋の香りも楽しめます。好きです!

★★★ Excellent!!!

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 ロリコンかつヤクザの主人公・禮次郎が、人外の少女クチナシと出会うところから物語が始まります。

 もともとアウトローとして生きてきた禮次郎ですが、クチナシと出会ってから、任される仕事の質が徐々に変わってきます。

 それは得体の知れない怪異の絡んだ仕事。

 時には事件の陰に片鱗が見え、時にはそれと気付かず干渉を受け、時には直接相手取る。

 ただただ生き抜くため、自分なりの幸せな生活を掴むために足掻く禮次郎。

 しかし彼は、いつの間にかアウトローの人生を更に踏み外し、深淵の外道へと沈んでゆくことになるのです。