切ないけれど、幸せな味

中盤までの流れがどうなるのかなぁ~と思って読んでいたら、今回もまたやはりラストで持っていかれました。

おばあちゃんが作ってくれた思い出の味、そして自分で作る料理そのものが思い出の……という多重構造に、人生の苦みが現れているようです。
その苦みがスパイスとなり、人の作る料理に味わいを与えているのでしょうね。

美味しいだけでなく、その美味しさを生みだす人の深みが表現された、素敵な物語でした。

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