新撰組、料理、恋ごころ…… 三つのテーマが巧みに溶け合っていて、文字数以上の読みごたえを感じる短篇でした。
北海道で小説を書いています。商業作品は「眠り王子と幻書の乙女」「ワンド オブ フォーチュン」「ブラッド・ナイト・ノワール」など。カクヨムでは現代が舞台の青春も…
言葉が綺麗である。一つ一つの文章に愛情をかけるのは物書きにとっては当然のことであるが、それが読む人間にまで真っ直ぐに伝わる作品はなかなか無いと思う。この話は短いながらも、一つずつの言葉に込めた想…続きを読む
病に伏せる沖田総司。看病をする花乃という女性。その状況がありありと浮かぶこの描写力は流石としか言えない。描写の一役を買っているのは、本当に聞こえてくるような花乃の京言葉だ。息遣いまで感じら…続きを読む
病に臥せった沖田総司にどうしても、何か美味しいものを食べさせたい。京育ちの町娘花乃は、ただただ心を砕く。ただそれだけの話が、きりっと物語として立つのは、その背景にある「死」が、かっちり描かれている…続きを読む
京都、新撰組屯所。肺を病んだ沖田総司のために。花乃は必死で、食べてもらえそうな料理を作る。沖田は史実の人物なので、労咳(結核)にかかったこと、その後の運命も、ご存知の方は多いと思います。花乃…続きを読む
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