咲いて散るまでの、はかないひとときに。

京都、新撰組屯所。肺を病んだ沖田総司のために。
花乃は必死で、食べてもらえそうな料理を作る。

沖田は史実の人物なので、労咳(結核)にかかったこと、その後の運命も、ご存知の方は多いと思います。
花乃さんは、創作の人物。
作者様の長編『幕末レクイエム―誠心誠意、咲きて散れ―』からの二人です。


……コンテスト参加作品としては、この短編だけで味わうべきなのでしょうが。
もう、長編での二人の出会いから物語の結末までが、ぶわぁーっと脳裏に甦ってきて。
お嬢さん育ちで家事が拙いのが悔しいとか、返り血と病の血とか。
あの頃の花乃さん、こんなことを考えていたのか。
(長編は、斎藤と沖田視点でしたし。)
別離以降の花乃さん、どんな人生を送ったんだろう。
とか思うと、冷静にレビューを書けないのですよ……。


みなさま。
未読でしたら、是非とも長編『幕末レクイエム』の花乃さんにも会ってきてください。
(その後『京都チョコレート協奏曲』へ行くと、ちょっとほっとします。)

全然『いけず』のレビューになってなくて、すみません。

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