まず、読み終えてから思ったのは、ただただその一言。文章、風景。全てが華麗でした。林檎が繋ぐ人と人、世界。やはりこの方のブリテンを舞台にした作品は上手い。
2017/12/15発売、富士見L文庫の短編アンソロジー「恋テロ 真夜中に読みたい20人のトキメク物語」に「初めてのラブレター」が収録されました。 https…
日本語で読める英国舞台の歴史小説は多々あるが、ローマ支配下のブリテン島というのは珍しいのではなかろうか。林檎を間に挟んだ、少年と少女の出会い。二人は会話を交わし、林檎の種を植える。いちどは遠のいた…続きを読む
古代ローマ時代の男女の愛を綴った短編。これだけでも題材として惹きつけられるものがありますが、本作では林檎をキーアイテムとして使うことで、この二人の愛も悠久の時の中ではごく儚いものでしかなく、そして…続きを読む
何かの小道具を恋愛ものに添えるというのは良くある手法ですが、ここで扱われている林檎は単なる作品の彩りではなく、1つの出来事が普遍的に広がっていくためのきっかけとして描かれているのかなと感じました。…続きを読む
林檎を齧るという行為に、官能的な何かを覚えるのは、わたしだけでしょうか。ローマからブリテン島、そして「新大陸」へと、征服者たちの足跡をたどるように広がる林檎の抗いがたい魅力がここにありました。
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