―秋:2―



新しき眼鏡で星を数うる秋



あくせくと歳時記さいじきる夜に月



朝顔の大輪たいりん撮って寝に帰る



雨予報はづれて蝉は残りけり



ゆうらりと踊櫓おどりやぐらの吹き流し



亀の子もせいいつはいの秋思しゅうしかな



露の玉のぞきて夢を思ひ出す



玉砂利の音重くせり秋の雨



秋風やほつれし髪を指に巻く



羽あらばいずこへ飛ばん九月じん





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錘蓮句集 “九月尽” 久保田弥代 @plummet_846

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