夏の煌めき、青春の甘酸っぱさ、初恋の瑞々しさが詰まった素敵な作品

瑞々しい青春の雰囲気と、幼い頃の可愛らしい回想がとても爽やかで素敵な物語です。

泥だんごを極める──。
5~6歳の子が必ずと言っていいほど通る道ですね。
でも、春生まれの女の子と晩秋(かな?)生まれの男の子では月齢差や性差がかなりはっきり現れる時期。彼女の方が「たまご」のようにつるつると綺麗な泥だんごを作れるのに対して、自分は歪なでこぼこの泥だんごになってしまう。

そんな二人だけれど、とっても仲良し。まだお互いを意識するような年齢に届かない彼らの関係が変わる出来事が訪れます。

それから恐らく10年以上の年月が経った夏。
暑さの中で必死に自転車を漕ぐ彼の心境はラストに語られています。
青春の息苦しいまでの煌めきが、彼の瞳に差し込む夏の日差しと重なります。

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