こんな世の中だから。すべての人に読んでほしい、精神疾患の実態。

精神保健福祉士……。

その職業の名前を、いままで知りませんでした。
医師とは違う。
カウンセラーとも違う。

でも、患者さんの心を支え、生活を支え、家族を支える……精神医療の要ともいうべき大切な仕事であり、様々な事情と病状を抱える方と真摯に向き合わなければならない大変な仕事だと、この作品を読んでいて実感しました。


そして、この作品は「統合失調症」「躁うつ病」「うつ病」などの精神疾患についての知識を深めるためにも、とても意義ある作品だと思います。

このカクヨムにも、患者の目線からそれらの病態を扱ったエッセイや作品は多数存在します。
しかし、ここまで客観的かつ長期的な視線で書かれた作品はなかったのではないでしょうか。

ご自身や家族にこれらの病と闘う方がいる方はもちろんのこと、そうでない方にも是非読んでほしい作品です。

自分が、身近な人が、職場の人が、いつ何時、これらの病態を抱える事態になってしまうとも限らないのですから。

そういうとき。事前知識があるのとないのとでは、とれる行動がまったく違ってきます。

あの時、もっとこのことを知っていれば。あの時、もっとよりよく接せられたのに……そう後悔したくないですもんね。

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