欲するほどに渇きを覚える想い

求め、得られれば潤い、しかし人の欲求はさらなる潤いを求めてしまう。恋慕すればする程に渇きが尽きる事の無い想いの強さというものが実に写実性を持って描かれた作品ですね。
私が読んでいて驚かされたのはなんと言っても強い想いの表現技法。
まるで村上春樹さんのような詩的で力強い表現が使われていて、人物の心がそれほどまでに想い人に執着しているのか……と痛い程に伝わって来ます。
今作は短編ではありますが、長編としても読んでみたいですね。

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