作者アイオイさんの、攻撃性のない人外に対するシンパシーが存分に発揮された短篇。過酷な環境の中で生まれたという座敷童伝説だが、座敷に縛られることがなくなっただけで、その伝承の基になる行為が消えたわけではない。一人ではなくなった「わらし」たちの幸せを祈りたくなる作品。
永遠の時を過ごして来た わらし。命に限りのある人。本当に大切なものは人の気持ちなのではないだろうか?美しくも心が痛む、そんなお話です。この作者さんの作品に総じて言える事なのですが、どこか温かく、そして儚さを感じさせ、絵本のような優しさがありますね。いや、これもう絵本にしてください!
永遠のこども、わらし大人になって忘れてしまった何か心に響く強い想い『ここにいるよ』押し殺す強い想い『ひとりにしないで』大切な気持ちを思い出させてくれる作品です
あなたの傍には、きっと座敷わらしがいると思える素敵な追体験をすることが出来るだろう。そんな思いを馳せる人々に読んで欲しい物語だ。
自分ができることをできるうちは、もしかしたら十全に自分を知ることができていないのかもしれないなあと。 短いお話ですが、ふと先が開けたような気分になる後味でした。 またね。
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