概要
「器物にさえ尊厳があるとするならば、物殺しとはその最たる者なのだろう」
何を使うかは貴方次第。
出会いと別れは時の機運。
如何に在ろうと貴方は自在。
貴方が果たすべきはたった一つ。
溢れる物を、殺すこと。
これは、人の身を得た器物と、それを殺す人の話。
出会いと別れは時の機運。
如何に在ろうと貴方は自在。
貴方が果たすべきはたった一つ。
溢れる物を、殺すこと。
これは、人の身を得た器物と、それを殺す人の話。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!息を飲むほどに重厚。それでいて、繊細。
《物》と《物殺し》を巡る、非常に重厚な世界観の長編小説でございます。
ここにおいて、世界観とは、元来の意味でつかわせて頂きたいと思います。
つまりは、世界での様々なものの意味づけ、更にそこに暮らしているものの見解が素晴らしいのです。世界に暮らすものがある程度共通してもっている対象把握……例えば《物殺し》がみずからを害する危険があるにもかかわらず、客人と見做して世界に受けいれる価値観などから、《物》が暮らしているという一見非現実的な世界が確かな輪郭を結んでいく過程は、まさに圧巻の一言でございます。
意志を持った《物》を器物に還す役割を持つ アザレア という娘もまた、対、世界の意味づけが完璧に…続きを読む