地名(駅名)録

※開示される内容の一部に裏設定を含みます。 

※随時加筆・修正されます。


・名生(ななし)

 =『物の街』。

 所有者を亡くした物や人との共存がしにくい物が身を寄せ合って暮らしている街。荒野の只中にあり、“粗悪品”の襲撃から身を護るために高いレンガの壁で周囲から隔絶されている。街としての規模はそれなりに大きいが、敷地のほとんどは物の居住区であり、同じ規模の街と比べても発展はしていない。

 街の内外を繋ぐ公共交通機関はほぼ鉄道のみ。そのため、物資の集まりやすい駅周辺に娯楽施設や商業施設が集中している。


・月の原(つき-はら)

 物の街-人の街の間に横たわる荒野。元々は平原であり大きな街が栄えていたが、戦乱に次ぐ戦乱により荒廃。現在は草木一本も生えない枯れ果てた地と化している。地名の通り月がよく見えるのが特徴。

 人物共同墓地ビーイングセメタリー『ゾンネ墓地』の所在地。また、年に一度慰霊祭が開かれる場所でもある。

 五年前から月の原全体で景色が“惑う”現象が確認されている。


・藤見台(ふじみだい)

 月の原の端辺りにある藤園。見渡す限り藤棚が広がっており、開花期にはしばしば観光客が訪れると言う。

 ゴシチの住居の所在地。また、雨天時には“廃物”が徘徊しているとの噂も。


・旧椿通り(きゅうつばきどお-)

 旧人の街。人の街の統治者である『名家』を含め、古くから街の統治に関わる家が集中して建っている。街の成り立ちが古いためか、骨董品を扱う店がよく並ぶ工芸・民芸地区。

 駅から伸びる大通りに隙間なく白椿が植わっている。


・椿通り(つばきどお-)

 手工業やハンドメイドを得意とするもの達が集う芸術地区。半面、保守派の裏組織『華神楽はなかぐら』の膝元でもある少々後ろ暗い街でもある。クロッキーの所有者の自宅、及びレザの骨董品店の所在地。

 旧椿通りと違い、赤い椿の植え込みが続く。

 尾白山おじろさんへ向かう鉄道路線が繋がっている。


・白浜(しらはま)

 =人の街。

 物の街とは打って変わって、人が中心となって営む海沿いの街。シンシャの経営する『朱砂あかさご薬店』の所在地。

 名生から白浜まで、快速待ちなどの時間を含めても四時間かかる程度には遠い。


・灯前街図書館前(ひのまえまちとしょかんまえ)

 ≒『湖の街』。リブロウのいる図書館の所在地。図書館が長く存在していることと利用客の多さから、そのまま駅名と化してしまったようである。

 駅周辺の街は景観保護区に指定されており、古い町並みがそのまま保存されている。


・尾白山(おじろさん)

 椿通りの傍に聳える高山。八合目にアーミラリの住む邸宅が存在する。

 鉄道駅は山麓にしかなく、尾白山を登るにはロープウェイの利用が必須。


・日立(ひだて)

 =『森外れの街』。ヒタチではない。

 名家よりも更に古い名門筋の一族が統治していた、比較的大きな人物混合の街。二つ名の通り、ある山の麓に広がる森の外れに位置する。

 豊富な山林資源を財源として栄えていたが、五年前に統治していた一族の長が薬物に溺れたこと、またその長が街中に薬物を流したことで瞬く間に崩壊。住人はある物一人を除いて全滅し、現在は寂れ切っている。


・名臥(なぶせ)

 日立から少し行った先にあるヤクザ街。裏組織『洞臥ほらぶせ』が名家に代わって統治を行っている古い街で、名生のように周辺が高い壁で囲まれているのが特徴。

 極めて過激な裏組織が統括しており、同業者が安易に出入りするならば命を覚悟する必要がある。しかし、一般人が立ち入る分にはごく普通の街。


・桜参道(さくらさんどう)

 名臥と日立の間を結ぶ大道路であり観光市街。日立の街を抱く山の麓から中腹にかけて広がる山の街であり、その名の通り一帯が巨大な神社の参道として作られている。

 華やかな観光名所である一方、統治している一家『桜家おうけ』は裏組織との衝突が激しいことで有名。裏通りの旧市街区にはあまり近寄らない方がいい。

 純が針子として勤める呉服屋『普賢堂』の住所。

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