それはきっと、小説ではなくて

雨をきっかけにすれ違った男女、1人出かける女性。そこで出会う美味しいもの、綺麗なもの、香るもの、そして天使のような男の子。

これをもっと「小説」らしくするなら、幾らでも作者様の手で形にすることができると思います。鍵括弧を使い、順序を入れ替え、感嘆詞を減らして……。

でも、そうしないことが、作品の大きな魅力になっている。目に映ること、感じたこと、思ったこと、何の順序も躊躇もなく綴って、詩のような世界観が出来上がっています。

急いで読むこともできる作品ですけど、そんなのもったいない。好きな曲や紅茶と一緒に、ゆったりどうぞ。

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