商店街は店ではなく、人で出来ている

大学が地域活性化のために奔走するお話。
フリーペーパーを作ったり店舗で起業したりと、他の方が書いている働くヒトコンテストとは少し色味が違っていて、だからこそ青春の眩しさが大きな特徴になっています。

実際に会った事がなくても「いるいる」と思わせる商店街の面々が秀逸。
三人称視点で彼らの心の動きが見え、徐々に一丸となって町おこしをしていく様子は見ていて気持ちが良いですね。
とはいえ、学生が「活性化」と謳ったところですぐに受け入れるはずもなく、そのあたりの葛藤や折衝がリアルに描かれています。

ほのかな色恋、部活仲間とのチームワーク、将来への悩み。
様々な青春の欠片が散らばるこの作品、「あの頃」を思い出したい方へオススメです。

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