恋模様に京都という名のスパイスを。

一話ごとに設定が変わる短編集。
もっとその先が、その過去が知りたくなる。

私も京都がすきなので、1シーンごとに具体的に場所が浮かぶ。
きっと読む人みんな、思い入れのある処があるだろう。
四季折々の花や空気、気配が浮かぶ。
そこに恋模様がふわっと、時に濃密に載せられて、匂い立つ。

その恋は、出逢い、再会、別れ、約束。
好みの男女を探すのも、おもしろいと思う。
私はね、嵯峨野竹林の赤い傘の女の子がだいすき。

惜しむらくは、もっと京都弁で読んでみたかったな。
色気が更に付加される気がするの。

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