トマトのように甘く、ちょっぴり酸っぱい珠玉の恋愛物語ですぜ!

とある時代に、デルモンテ王国に住まう少女がいた。彼女は家督を奪われ、病いに伏す妹と二人で貧乏な生活を余儀なくされていた。ただ、彼女のそばには、いつも母の側近であった勇敢な騎士がついている。だが、その騎士は幽霊であった……
恋愛物語で、ここまで読み手の感情を揺さぶり、登場人物の喜怒哀楽を共にできる作品は、そうはないと思います。
章の展開がスピーディであり、次章への繋げかたがとても上手い。ゆえに期待感が膨らみ、どんどん物語に入り込んで行けます。
キャラクターの設定、使いかたは、もう絶妙です。
ハッピーエンドを迎えることがわかっていても、細部まできっちりと書き込まれているため、ラストシーンを見てしまうのがもったいないほどです。
こんな恋愛物語を読みたかった、そう思わずにはいられない珠玉のストーリー。ぜひとも多くのかたがたにご覧いただきたいと切に願います。

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