大切な妹さんの治療費を稼ぐ為に、日々素性を隠して占い師をしていたフォルテさんと、同じく、素性を隠しトマトの農作に勤しんでいたアルトさんが邂逅を果たした時、物語は大きく動き始めます。
お互いが素性を隠しているが故に、前半は色々とすれ違ってしまいますが、そのじれじれ具合が増していく毎に、物語の面白さも増していき、読み進めるのがとても楽しくなりました。
特に後半のアルトさんは本当に格好良かったです。(ネタバレになりそうで、あまり深く言えないのが、もどかしいところです……)
そして、この物語の主人公はフォルテさんですが、その付き人(霊騎士)であるゴローラモさんの個性が、存在感が、実に、ずば抜けていまして……、徹頭徹尾、私の笑いを誘ってくださいました。ラストの一行まで目を離せない、最高の愛されキャラですね。
長くなりましたが、楽しい恋愛小説を読みたいという方は、一度拝読してみてはいかがでしょうか。きっと、ストーリーに、キャラクター達に、ハマること間違いなしです!
興味津々の冒頭。今日一番笑った。
切なさに目頭が熱くなる背景。そして今日もまた笑った。
驚きの急展開。目が離せない。なのに今日も笑った。
美しさに夢心地となった世界描写。でもやっぱり今日も笑った。
あまりのショックな展開に唇を噛み締めて涙をこらえているのに、笑わされた。
そして感動的なフィナーレ。
思わず心の中でスタンディングオベーション。号泣。
……なのに最後に噴き出した。
高尚で洗練されつつも、平易な親しみやすさで綴られた確かな文章力。そして実に練り込まれた、心が鷲掴みにされる素敵なストーリー。
静かに流れる優しいシーン、ほろりとなるシーン、美しい描写が絶妙に差し込まれ、ほうと息を突くことしばしば。
笑いはそんな所にちりばめられたエッセンス……と、紹介したいところなのですが、比率、逆かもですねw
とにかく面白い。畳みかけるような笑いの応酬。シリアスシーン? なにそれ美味しいのかしらと言わんばかりにぶっこまれた笑いの数々。
いつもページを捲る前にはウキウキしながら読ませていただきました。
この感動を締めくくる言葉として、私にはこの言葉しか思いつくことも出来ません。
こんな素敵な作品と出会えたことに感謝します。
幼い頃から慣れ親しんだ童話のような世界。
でも侮るなかれ。なかなかに個性的でクセのある世界観に引き込まれることは間違いなし。
ちゃんとしたシンデレラストーリーなのですが、1話目からツッコミどころ満載。
思わず、ナンデヤネン!(。-ω-)_θ☆(ノ・⊿・)ノとツッコミを入れずにはいられません。
ヒロインである妹思いでちょっと天然のフォルテ、
フォルテに付き従う愉快なお茶目さんゴローラモ、
庭でトマト(なぜだかこの世界では嫌われているトマト)を作り続けるアルト、
フォルテを密かに慕う、腕の立つ料理人のピッツァ。
などなど味わい深いキャラ満載なのもこの作品の魅力。
ちょっと三角関係的な切ないテイストも入っているのが私は好みでした。
その後のお話が読んでみたいなと思いましたが、童話としてはこういう余韻が一番いいですね♪
……どんな余韻かはぜひご自分の目で♪
何だこの掴みに来るタイトルはっ。
それがこの作品の第一印象でした(笑)
デルモンテ王国って、まさかトマトじゃないよね、と思わせておいてからの、トマトなんかい!と思わず突っ込まされるのは、作者の思惑通りなのか(笑)
うん、まあね、イタリアと言えばトマトだよねと納得しつつ読み進めると、大喜利でもダジャレでもなく、お話の中心にちゃんとトマトが居座っている。お見事です。何せ通貨単位がリコピンですからね(笑)そして、意外なピッツア誕生秘話が……またニヤリとさせられます。
ごちゃごちゃかきましたが、これ、大喜利小説じゃありません、ちゃんと王道のきゅんきゅん半端ない恋愛小説です。(だから、タイトルのインパクトがね……苦笑)
シンデレラという誰でも知っているお話をベースにしながら、作りこまれた設定の巧みさ、何よりキャラクター造形の素晴らしさに感動しました。勿論、アルトがピカイチにかっこいいんですけど、脇役の男性陣も霊騎士ゴローラモはじめ、宰相クレシェン、元子爵の料理人ピッツアと、個性的な面々が揃っていて退屈させません。(あ、怠惰なダル軍曹もね)
後宮で起こる妃たちの不審死事件という謎を解くべく、王宮に呼ばれるヒロインの占い師フォルテは、そこで、トマト栽培に情熱を燃やす王様のアルトと、お互いの正体を知らずに出会います。
お互いに偽った身分で出会うというロマンチックな流れに、読者はそわそわさせられます。
そうとは知らずに出会ってからだんだんお互いが気になりだす感じがもう、読んでいてきゅんきゅん来ました。そして、クライマックスのアルトのカッコ良さったら……溜息ものです(笑)
こんなに読者サービスのいいお話を読んだのは、久しぶりです。楽しいお話をありがとうございました。
とある時代に、デルモンテ王国に住まう少女がいた。彼女は家督を奪われ、病いに伏す妹と二人で貧乏な生活を余儀なくされていた。ただ、彼女のそばには、いつも母の側近であった勇敢な騎士がついている。だが、その騎士は幽霊であった……
恋愛物語で、ここまで読み手の感情を揺さぶり、登場人物の喜怒哀楽を共にできる作品は、そうはないと思います。
章の展開がスピーディであり、次章への繋げかたがとても上手い。ゆえに期待感が膨らみ、どんどん物語に入り込んで行けます。
キャラクターの設定、使いかたは、もう絶妙です。
ハッピーエンドを迎えることがわかっていても、細部まできっちりと書き込まれているため、ラストシーンを見てしまうのがもったいないほどです。
こんな恋愛物語を読みたかった、そう思わずにはいられない珠玉のストーリー。ぜひとも多くのかたがたにご覧いただきたいと切に願います。
エピローグの感動と爆笑の冷めやらぬうちのレビューとなります。
誰もが知っているシンデレラの物語に明るさ、楽しさ、面白さ、そしてちょっぴりミステリーを加えた、とっても読みやすく楽しい物語です。
前半は公爵令嬢だったにも関わらず無慈悲に家督を奪われ、病身の妹を養うために占い師に扮してお金を稼ぐ主人公フォルテの身の上に、何度となく歯噛みして涙したものですが、身分を隠した王アルトと出会い、王国に渦巻く陰謀が明らかになってからはまさに爽快の一言!
シンデレラストーリーはこうでなくっちゃ!と思わせてくれるストーリー展開で気持ちよく読みきることができました。
主人公フォルテがものすごく良い子で応援したくなるのもさることながら、この主役を食うほどの活躍を見せるキャラクターが、フォルテを守る霊騎士のゴローラモさん。
この人のキャラを楽しむために一読しても損はないほど面白い人(というか幽霊)です!
ゴローラモさん主役でぜひ続編をお願いします!!
ハッピーストーリーの名手、軽妙なストーリーテラーの最新作です。
第2回web小説コンテスト参加作品。
サクサク読めて、くすくす笑えて、ドキドキと続きが気になります。
誰もが味方になってあげたくなるヒロイン、
見た目も中身もカッコいい王様、
微笑ましい愛されキャラ達、
そして殺してやりたいと思わせる(笑)典型的な敵役。
独特の世界観、ネーミングセンス、個性的なキャラ設定、各エピソード毎に必ずクスリと笑えるエッセンス。
王道ともいえる要素を盛り込みながらもそれだけで終わらせないストーリー展開には作者のセンスのよさがうかがえます。
おとぎ話「シンデレラ」を作者がアレンジするとこんな料理になるのかと感心しきりです。
出来上がったこの物語はもちろん『トマト味』ですよね?
ぜひぜひ読んでみてください。
この物語と作者のファンになりますよ。
悪徳商人紛いの犯罪に手を染めてしまった主人公のフォルテ。彼女は側近のゴローラモと共に占い師としてやっていこうとしていたが……。
でた、意地悪な義母っ。
シンデレラのステップマザーを彷彿とさせる腹の立つババァヽ(`Д´)ノプンプン
なるほど、この物語は逆境からのシンデレラストーリーなのだと、この時点で理解しました。
しかし作者様は笑いのセンスがありますね。
ゴローラモの悪態シリーズや禁断の力使用時はもとより、セリフや地の文にも毎話クスリとさせられる箇所があるのですから。おかげで恋愛物が苦手は私でもとても楽しんで読むことができます。
妹であるピアニシモを不幸にした国王に復讐を誓うフォルテですが、さてこの恋愛絵巻はハッピーエンドで終えるのでしょうか。いや、終えてくれっ!
『カクヨム』随一のシンデレラストーリーを皆さまも是非(⌒∇⌒)