闇に紛れて機械兵が疾走、モダンな文体が戦場を浮かび上がらせる!

腕の立つパイロットに操られた小型ロボが、冷徹に夜間強襲をかける――――
物語の幕開けを告げるシチュエーションからして熱いのですが、この作品のロボ描写はとにかく巧みで濃ゆい!

機動すれば散る火花、発砲すれば出る薬莢。
文面から滲み出る濃厚な修羅場の香りには、非常にゾクゾクさせられます。
ハードボイルド且つサイバーパンクじみた退廃的な都市の空気感が、オールドテイストのSFを感じさせる仕上がりとなっていて素晴らしいです。圧倒されました。

是非、皆さんもご一読を!


――17.11/25追記――
第一部読了。
ただただ、圧倒される… この物語のなんと、男くさく血生臭く野蛮で醜悪で… そして怪しく輝いていることか!
語弊を恐れず言うならば、このフェイハイシティに人間なぞ一人も出て来ないかも知れません。人を捨てた獣、人を解脱した獣、人を超越すべく作られた者、人ならざるモノ。恐るべき闇鍋世界を沸騰させて繰り広げられる殺し合いこそが、あるいはこの輝きの本質なのかも知れないと感じました。
素晴らしい闘争賛歌だった… 闘争に飢えた方は、是非ご一読を!

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