一方的に読む側だと信じて疑わない、そこのあなたへ

うだるような暑さの夏、蝉の声が煩く響く中、他人の家の壁に開いた穴を覗くという背徳的行為に引き寄せられる主人公。
穴の向こうで繰り返される惨劇に魅入られた、家の主。
次第に現実の枠組みが熱に晒された氷のように溶け、待ち受けるラストの恐怖。
たとえば、ネットワーク越しにこのレビューを読んでいる、一方的に読む側だと信じて疑わない、そこのあなた。
ぜひ、この物語を読んでみてください。
少し、背中が涼しくなると思いますよ。

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