脈々と続く呪いの狭間に、そっと花開いた優しい恋

『続』の方を先に読んで、それ以前の出来事や経緯が気になって、こちらも読ませていただきました。

中学教諭であるヒロイン・怜に纏わりつく『ムカデ』の呪い。

彼女の家に下宿することになった同僚の南雲が、共に呪いに立ち向かっていく――というストーリーなのですが、ホラー描写は見事の一言!

コメディパートでつい気を緩めたところに襲い掛かってきたり、まだ恐怖が冷めやらぬところに畳み掛けてきたりと、様々な恐怖が味わえます。

そんな中だからこそ、ゆっくりと恋を育んでいく二人の関係の甘酸っぱさが際立ち、ホラーだということも忘れて思わずニヤニヤしてしまう場面も。

『続』単体でも楽しめましたが、元祖であるこちらの作品を読むことで更に物語を深く味わうことができました。

こちらを読まれた方は是非『続』を、『続』を読まれた方は是非こちらの作品も合わせて楽しんでいただきたいです。

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