人間とは…(前編)
一月後…俺は模範囚?と呼ばれる分類に入った…と椎莵から聞いた。けれどもちっとも嬉しくはなかった。どうせ此処から出るのに少しの自由を与えたからといって何か変わるものなのか?と自問自答し昨晩も悩んでいた。
模範囚ともなれば面会、ちょっとした戯けも許され自由…いや、自由とは何か…本来自由と言うのは…
別に決まりも自分達を邪魔するもの…生活がしにくくなるもの…そういう風に考えていた。今、改めて考えると羞恥の念と何で深く考えなかった…と言う懺悔に似たような…少しの怒りの感情に襲われた。
人間という者はとても愚かで失った後にその物事の大切さを知る。それが何であろうと。だから、馬鹿なのだ。人間は【個性】と言う言葉を良く使うが、十人十色などと御託を並べてはいるけれど本当にそうなのか?と聞きたくなるばかりである。現状…国際問題…と言うと大逸れた事の様に思うけれど違う。国民の特に…勉学に励むべき学生についてだ。個性個性…と言いつつクラスという名の集団行動をする為の場所では…リーダー…似つかわしくないが…それによって「普通」「標準」が空を舞う蒲公英の種の様に伝染し
その基準を超えると
「嫌悪」「憎悪」「恐怖」などの見方に変わる。これだから人間は…と「昔の自分」を想い嘆き悔やむ日々も少しは悪くないなと思えるから不思議だ。
何時だって社会には普通と言う意味の分からない理由がへばりついているけれど、これでは自分が学校で習ったこと。偽善者面の奴らが好きな「皆違って皆良い」が通用しないでは無いか。と疑問を解こうとすると次から次へと疑問が増えていく。人生を一周まわった他人の気持ちが手に取るように分かる。
他人は口ではなんとでも言えるズル賢い生き物だとも言えるけれど
神様の様に何かを願えばそれを叶えてはくれない。
だから、仕方ないのだ…と言う言葉で片付けたがるのが人間だ。
何時だって人間は………
……………………………醜く残酷な生き物
だと数ヶ月間で感じたことだ。
きっと人生は思ったより儚く終わる…
……終わる?
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