無罪の罪

夕霧 夜薙

プロローグ(1)

…俺が何をした?………今の発言には語弊があったな…何もしてない俺は、何故かこの鉄格子の薄暗く空気の重い所に、閉じ込められている理由を誰か教えてくれ…何時と何ら変わらない生活を送っていた…はず。ほんの少し前の事がきっかけだとは、俺も気付いていた。

鶯の泣く頃に。猛暑が続いていたその日に街の外れの大層裕福「だった」と噂の家が全焼したと言う…。

その事を友人から、聞いた時にほんの好奇心で見に行ってしまった事を後悔している…。

好奇心や後先考えないで行動をすると身を滅ぼす。

この物語は、俺がタヒぬ迄の猛暑の続く夏の日の不可思議な物語である…

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