其処には…
熱からやっと、解放された俺は、まだぼーっとした頭で昨日の出来事を振り返った。
朝から俺が熱できついのにそれを軽くあしらうかのように彼奴らは俺の周りでギャーギャー五月蝿かった。
まぁ、そんな事も日常になっていたのだから。
俺も重症だな。
俺は重つく脚で食堂まで行き、静かに不味い飯でも、食べようと………思っていた。
けれどそれは、叶わなかった…何故かって?
コイツらが居るからだよ💢
俺が食堂に入るなり、䴇杜が……
「おぉ、やっと、戻ってきたんやなぁ〜✨心配しとったで?」
そんな事を言われても満面の笑みで言われるのだから信用出来ないな…と、心から思う。
そして何故か囚人と飯を喰ってる馬鹿2人……いや、1人は論外だな…。とりあえず、椎莵は馬鹿だと、俺は思う。知識ではなく、精神的に。
で、黙々と飯に黒い物質(ダークマター)をかけて食べているのは此処の看守長…東雲憐霞だ。顔は美人そのもので、整っており、髪は薄いベージュ色のふわりとしたポニーテールが目立つ髪だ。眼は鮮やかな夕日の様なオレンジ色。しかし、口から出る言葉は俺を侮辱する言葉や罵倒する言葉ばかりでどんな教育を受けて来たんだ?と問いかけたくなる位にネジ曲がっていると思う。俺の目線から、したらな。
あの馬鹿は…チャラついた様な䞓に近い様な髪色で眼は闇の様な真っ黒…少し異様な感じがまた、椎莵っぽいな…と思う。
しかも、背は俺より遥かに高い…170は確実にあるであろう、高身長だった。
とりあえず、殴りたくなるようなヘラヘラした笑いを浮かべている。
あの3人の中でも一番頭が良さそうなのが䴇杜だと、思う。見た目は…
雪の様に真っ白な髪にそれと同じ位白い肌で、眼は淡い緑色の眼だった。凛とした顔立ちでまぁ、美形…だと、言えるであろう顔立ちだ。しかも、小柄で何をしたから、捕まったのか…すらも聞いていない同居人だ。
ん?……何でこんな風に見定めてしまったのだろう。最初の原因はアイツらが食堂で俺を待っていたからなのだが。
自分を哀れみの目で、見ながら無言で不味い飯を食べ進める。
箸が進まないのは勿論な事、物凄く視線を感じると思って周りを見ると何故か、3人が俺を珍しい物を見るような眼で見てきたので、何?そう冷たく言い放つと口を揃えて
「病人がいきなり黙り込んで食べ出すから観察していた」
なんて、言うものだから少し可笑しかった…。
近づく死刑執行日まで、約………
そんな言は気にしないで証拠を見つけなくては…と考え直すのであった…。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます