きゅんきゅんの乙女心と、しっかりとした未来世界
- ★★★ Excellent!!!
舞台は、未来の東京。
現在の東京ではなくて、大きな戦争ののちに、人間は地上に住めなくなり、新しく地下に作られた「東京」という街です。
「(現代の我々よりも)筋力が弱いので、四肢に機械を入れるのが普通」など、なかなか興味深く、なるほどと納得のいく未来世界です。
日常生活の中で、さらっと説明されているので、私の中で、いつの間にか「それが当たり前」になっていました。
人口管理のために、決められた婚約者と結婚するのが当たり前の世界で、主人公ミキちゃんが「人」とみなされない「管理品」の青年、コウと出逢うところから物語は始まります。
主人公ミキちゃんの「背中をバシッと叩いて励ましてくれる」ような性格(? と書くと語弊がありそうなんですが……)が、凄く良いです!
ハイスペックなコウよりも、ミキちゃんのほうが強い(?)のは、周りの人々も認めるところです。
そんなふたりを阻むのが、この未来世界の社会ルールです。
果たして、ふたりはどうなるのか――。
頑張るミキちゃんを応援していくうちに、読んでいる私も元気になれる。
そんな素敵な物語です。