第11話 Do not touch、日本語の先生

 奥さんが二階の上る階段の左壁に「Do not touch」(同じ意味の「ห้ามจับ」というタイ語も添えられているが、できれば、日本語で書いて欲しいな)という張り紙をしている。

 この前、その砂壁に触って掃除の手間を増やしたのがいけなかったらしい。


 砂壁は乾燥して老朽化するとぽろぽろと落ちてくるのでリフォームしたいが、これから奥さんの車の免許の取得、中古車の購入(経済的事情と初心者はぶつけるので)、来年は僕の車検もあるし、カドカワがこのエッセイを書籍化(電子書籍化)してくれて50万部ぐらいの大ヒットにでもならない限り、なかなか出来そうにない。


 奥さんはタイでは原付バイクを愛用していて、最近はタイも日本並、それ以上の給与にもなっていて車を買う人も増えたが、バイクが中心の社会である。


 なので、車の運転はちょっと時間はかかるし、まずは日本語の先生に筆記試験の勉強を教えてもらうか(こっちが有力)、僕が教えるしかないかな。


 だが、12月に日本語検定もあるし、勉強三昧で目を真っ赤にして、遮光器土偶のようにまぶたが開かない状態で起きてきてもらっても困るし、問題集を渡すタイミングを伺っている。

 来年辺りからゆっくり勉強して下さいと言ってそろそろ渡そうと思う。



 奥さんは負けず嫌いでタイ人の友人の主婦が赤ちゃん産んだり、免許を取ったりするのに追いつきたいようですが、あっちは二十代後半で日本に来ていて、十年在住なんだから、アラフォーで焦るのも解るが、三年弱で追いつくのは無理というものです。


 日本では日本語さえしっかり勉強すれば(読み書きとか)すべての道が拓けるのでがんばって欲しいですね。

 

 この前、日本語教師の女先生にはじめて会ったが、「奥さん、漢字の勉強頑張ってる」と言ってたので、来年ぐらいに免許が取れたらいいなと思ってます。

 

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