設定と伏線が何重にも練られたSF長編

物語は主人公たちが身の回りにある微かな違和感に気が付いて、自分たちの世界には「ある秘密」が存在することに気づいてしまうことから始まります。

そこから主人公たちに与えられた使命とそれに関わる彼らを取り巻く世界に関する秘密についての探求が描かれていきます。

主人公たちは小学生でありながら並外れた天才なのですが、その描写がうまいのです。
実際、物語の中で「天才」を描写するのは難しいものです(作者より頭のいい登場人物は作れませんから)。
しかしこの作品内では「こんな発想ができるのか」という読者の想像の上を行く考えを持った天才少年が描写されています。

さらに、この物語は伏線が至る所に張られていて、何気ないコメディとしか思えなかったシーンが後になって「こういう意味だったのか」と驚かされる部分がありました。

かなりの長編ですが、予想もつかない展開に驚かされること間違いなしです。

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時と霧の軌跡

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