辺境を統治することになった若き代官と婚約者が隠された事件に挑む

主人公クーガーは特異な感覚からなる戦闘力を備えた青年で、その実力で立てた手柄によりアハティンサル領という東の独特な文化を持つ国の代官となります。
領地の氏族たちにはそれぞれ思惑があるのですが、どこか天真爛漫なクーガーはそのあたりを気にすることなく、掴みどころのないかのようにすらみえる飄々とした行動力で氏族の若者たちに認められていきます。

そんな彼の婚約者、スイーレがもう一人の主人公として遅れて領地に到着してから、何やら領民たちは隠し事をしていることに気付き、事件の解明に乗り出していくことになります。

ファンタジー世界の年代記にも似た雰囲気を漂わせる独特なミステリです。