幼い頃からの想いは音楽の調べに乗せて。

幼馴染とその家族との心地良い時間はとてもゆっくりと優雅に流れていく。
ずっと続けばいいのに。
それはある日突然変わっていく――

おっとりしているのに音楽に関してははっきりとした意見を持つ綺音。
その姉を支えるように優しく寄り添うちょっと毒のある弟、美弦。
綺音を幼い頃から見守る奏は誰よりも切なく艶のある音を響かせる。
この3人を中心に物語は動いていきます。

エピソードごとの選曲はゆったりしたものからだんだんと情熱的なものに変わっていきます。
ヴァイオリンや音楽の知識がなくともしっとりとした艶やかな文章から雰囲気が伝わってきて、いつまでもその中に酔って浸っていたい。
そんな作品です。

続きがどうなるのかとても気になります。

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