一つのものに一緒に携わると、連帯感が生まれ、やがて恋慕に変わることもある――
単調になりやすい同人誌の制作過程を読ませるのはさすがですね。同人誌作りたくなりました(笑)
それくらいの創作への愛情が伝わってきます。
創作を通して、ずっと抱えていたお姉ちゃんへのコンプレックス、ヒロインの成長、主人公との関係がどう進んでいくのかとてもわくわくしました。
映画のような雰囲気のある盛り上がりに鳥肌。
坂神氏の小説はいつも映像が浮かびます。
アニメ化して欲しい!と思う表現ばかりなのです。
個人的にSNSとタイトルに触れるシーンが一番好きです。
ラブコメが楽しめて、創作したくなるお話。
書き手なら絶対楽しめること間違いなしです♪
エピローグは思わずにやにや。
私はどうやら真摯ながらもツッコミが面白い侑也さんのような人が好みのようです(何の告白)
もはやカクヨムにおいてラブコメ語らせたらこの人の右に出るものは少ないだろうSAKAGAMI師。
いまさら師の書かれる物語が面白いだなんだ語るつもりはありません。
レビュー放棄? いえ、ちょろっとでも読めば、気が付きゃ読み終わってますから、レビューは読み手の皆様にお任せします。
しかし、今回あえて拙いレビューを私が書くのなら、その表現力の面白さである。
物語の完成度の話ではない。前述したとおり、今更語る必要などないのだ。
そう、今回書かせていただきたいのは、師の表現技法だ。
文字の中に音色を感じる技法、そしてわざとらしくなくやりすぎないアプリの表現だ。
これね、使えるよ。
この技術パクるなら、いまのうちに読むことおすすめです(爆)
と、少し茶化し目に書いていますが、オススメですから呼んでみて下さい。
同人誌、ネットでは揶揄するように「薄い本」と呼ばれる、主に商業作品の二次創作を指します。
本作の主人公は、同級生の女の子から不意に同人誌、それも人気アニメの百合、女の子同士の恋愛ものを作らないかと迫られます。
戸惑いつつも申し出を引き受ける主人公。作画する設計図、ネームを担当しますが――――
二人のやり取りを通じて、同人誌を作る過程、印刷所に頼むところや料金、どんなジャンルにするか。
創作する上で、自分の今現在の力量、自尊心と自己満足とのせめぎあい、ほかの上手な人と自分を比べることでの劣等感。
ヒロインの色んな感情が描かれています。
それと同時進行で描かれているのが、二人の仲の進展ぶり。
資料写真を撮影するために、アニメの舞台になった海岸に聖地巡礼したり、ヒロインの原稿を手伝うために家で二人きりで作業したり。
主人公目線で語られているため、読者がもどかしい思いをすることも。
そして念願の本ができあがって、いざ即売会に。
そこでの経験は二人に何をもたらすのか。
作中作のアニメのテーマソングまで入れる凝った構成。
同人誌のことを全く知らない方にも解るように作中人物に語らせることで、プロセスがわかるお仕事ものとしての側面も。
昨今、市民権を得つつあるオタク。そんな二人のやり取りが愛おしくなるラブコメディー。
オタ、非オタともに楽しめる一作です。
高校一年生の冴城と織枝が初めての同人誌を作ります。
百合物が好きな女子である織枝が感じている孤独。
ああ、なるほど、同好の士を得るというのは難しいことなんだね、と彼女の境遇に共感しながら読み進めていけました。
女の子が近くにいてちょっとドキドキしながらも、同好の士として自分にできることを考えていく冴城にも好感が持てます。
同人誌の作り方の説明もすんなりと読めました。
なるほど、なかなか大変な作業なんだな、と興味深かったです。
さらには同人活動をしていくことの尊さについても深く掘り下げられています。
オタクが主人公ということで敬遠するのは少しもったいないかも。
高校生のひと夏を描いた、さわやかな青春物だと思います。
オタクの恋なんて、チョロいもんである。ちょっとでも優しくされようもんなら、たちまち落ちてしまうものだ。
まして、「誰でも良かったわけじゃない」などと暗に特別であるかのように扱われれば尚更である。……あぁ、過去を思い出す、ココロガイタイナー。
のっけから脱線してしまった非礼を詫びつつ、これは、創作を志す全ての人の目に触れて欲しい作品である。
その読みやすさは決して安っぽいからではなく、スッと入り込んでくる文章。そして、さりげなく描かれた複線は、危うく読み逃しかねないほどに自然で巧みでもある。
同人誌を作成しながら「同好の士」である二人が「恋人同士」に距離を縮めていく様は尊く、薄い本ならずとも胸が厚く、否、熱くなり、爆発を禁じ得ない。
だが、それだけではない。
所々に差し込まれる『夢の夜空のTwinkle』の歌詞に凝縮されるこのストーリーから目を背けてはならない。
創作という面倒臭い生き方、周囲との距離感を量りかね傷付くことを恐れている姿。
理想という誇り高く純真な大輪の花に向かい手を伸ばしながら、現実という雑草さえ無い深い闇の沼に無垢な心を沈ませていく。
売れない? 評価されない? 読まれさえしない? 面白くない? そもそも才能がない?
じゃあ、何で?
好きだからだ。そうだからだ。そう、なってしまったからだ。
或いはその言葉が、SNSでのRTやいいねが、レビューや評価の星が、ひとつ。ただひとつでも心に光を灯し、誰かが見てくれている、その一輪の差し出された花が救ってくれることもある。
時に、非凡でまばゆい誰かの大きな光は、その小さな光をきらめかせないかもれないが。
言葉にせずにはいられない、形作らずにはいられない、心から好きなもののことは、誰に向かっても正直に好きだと言える。
その正しい姿を、この物語は我々に教えてくれるものである。
だからこそ、私は声高に誰に向かっても、こう言おう。
私は、この作品が大好きである!――と。
これは、同人誌の世界を描いた物語です。そして、「同好の士」である主人公・冴城侑也とヒロイン・織枝静葉がラブコメしつつ、初めての同人誌イベント参加に挑む姿が描かれています。
素人である主人公の目を通して、同人誌の制作からイベントへの参加にいたるまでの事細かな内容が紹介されていて、「同人誌って、作るの意外と大変なんだ……。でも、面白そうかも!」と思えるような構成はお見事です。読者である自分までもが同人誌作りに参加しているような気分が楽しめます。
でも、創作の道を志したことがある人なら痛いほど共感できることですが、「好き」を貫いて創り続けることは非常に苦しく、大変なことも多いのです。ありきたりなラブコメだったら、そこらへんの描写をぼかしてしまうでしょうが、この作品では、「好き」を貫くことの苦しみを逃げずに真正面から描いています。そして、ほんのわずかな数でも読者から感想をもらえた時の至上の喜びも、とても共感できます。
創作に挑む人たちは、どんな分野でも苦しみつつ「好き」を貫こうとがんばっている!
そのことが読者に伝わる、とても愛おしい物語だなと思いました。
そして、筆者様の伝家の宝刀「ラブコメ発動時、ヒロインの可愛さが成層圏突破レベルに達して読者は萌え死ぬ」ビームが今作でも炸裂し、中盤の海でのデートやクライマックスでのラブシーンでの静葉ちゃんの可愛さは尋常ではありません。萌え死ぬ読者が続出で死屍累々です。
ていうか、静葉ちゃん、まさか〇〇されて即××するなんて積極的で驚いたよっ! 主人公め、爆発しろ……げふん、げふん、二人とも末永くお幸せに!!
同人誌作りに燃え、ラブコメに萌えられる素晴らしい作品をありがとうございました!
ここに、また新たな魅惑的ヒロインが誕生した……!!
同人誌を通じて、物事に没頭しひたすら邁進することの意義を教えてくれる作品だと思います。
恋愛・ラブコメとして、主人公とヒロインが心理的、精神的な距離を縮めていく過程は、非常に読者の共感を得られるような的確な心理描写で表現されており、とても完成度が高いものと思います。
しかし、『同好の士』が、ある目的に向かって、少しでもより洗練、精錬されたものに昇華させていく様子は、見習うべきものがあるかと思います。
そこには下心はない。(あ、いや、年頃の男の子が女の子相手に、だから全くないわけではないかもしれないですが……(笑))純粋に『同好の士』を尊敬する気持ちの現れが、主人公の気持ちの変化をもたらしたかもしれません。
私は同人誌を作ったことも手に取ったこともないのですが、損得勘定を抜きに好きだから描く(書く)、というモチベーションは、まさしく私自身そしておそらく多くのウェブ小説家の方々に共通することではないでしょうか?
文体は、安っぽくないのにとても読みやすく、少し読むだけで、坂神氏のボキャブラリー、リーダビリティーの高さを感じることができます。
ひとつのエピソードは比較的長めかもしれませんが、少しもストレスを感じることなく読むことができるのも魅力です!
おすすめです☆ミ
エピローグを残してますが、物語が最高に盛り上がった後、『ラブクル』主題歌を楽しく歌ってからのレビューになります♬
タイトルにもあるように、オタクな冴城くんとガチオタクな静葉ちゃんが初めての同人誌作りに奮闘しながら距離を縮めていくお話です。
同人誌を手に取ったことすらないオタク成分薄めな私ですが、同人誌を企画し、作り、販売するまでの過程がとても細かくリアルに描写されていて、ディープな世界を垣間見させてもらいました。
それだけでも興味深くて面白かったのですが、この物語のジャンルはもちろんラブコメです。
ガチオタクな静葉ちゃんの言動にツッコミを入れる冴城くん、取材のために二人で行った海で水着を見たいかと彼に問う静葉ちゃん、そして販売会を終えた二人の中に残った気持ち──。
ラブもコメもしっかり楽しませていただきました♡
それにしても、毎回同じことを思ってしまいますが、作者様は癖のあるヒロインを可愛く書くのが本当にお上手です!
吸い込まれそうな黒い瞳を持つ、少し言動のあやしい静葉ちゃんのこと、きっと皆さんも可愛いと思ってしまいますよ( *´꒳`* )
一緒に同人誌を作ろう、とヒロインの静葉ちゃんが主人公の侑也くんに持ち掛けるところからお話が始まります。
同人誌という言葉をご存じない方でも、要所要所でとても丁寧に説明が入るため、すらすらと読み進めていけると思います。
「へー同人誌ってこうやって作るんだー」と私は感心しながら読みふけってました。
より良いものを作ろう、と奮闘する二人の姿はとても好感が持てます。
余談ですが、海辺のシーン…静葉ちゃんの水着姿、私も拝んでみたいです(笑)
作品作りを通して二人の距離もまた、少しずつ縮まっている…ように思えるのですが、結末はどうなるのでしょう。
更新楽しみにしています。
最新の第4章18話まで読んでのレビューです。
同人誌づくりをテーマに、語り手の冴城くんがヒロイン静葉ちゃんと、奮戦しながらお互いに近づいていく見事なラブコメ作品です。見事というのはちゃんとコメディーと恋愛要素ががっちりとかみ合ってるという意味です。
語り手の冴城くんは脳内で様々なことを考えてはいますが、基本的に真面目、男気もあって、静葉ちゃんのことが気になりつつもともかく彼女の夢の実現に向けて奔走します。ヒロインの静葉ちゃんも次々と魅力が開花する、なんとも引き出しての多い強力なヒロイン。
この二人のキャラクターに引っ張られて、物語はコミカルにしかしなんとも感動的に突き進んでいきます。そこには二人の微妙な距離感があり、あかされる静葉ちゃんの魅力に身もだえしたり、ノックダウンされたりしながらも、とにかく楽しい話が続きます。
文章も読みやすく、一人称の語りがなんとも面白く、読んでいてとにかく楽しい作品。まだ連載中ですので、ぜひこの機会に!