概要
目の前に再び天才がやってきたら
プロとして平凡な成績しか残せていない僕の前に現れたのは、かつて天才と言われながらプロになることをあきらめた誠二だった。アマとしてプロを四人倒してきた誠二は、すっかり変わった姿で僕の前に座った。勝つのは平凡なプロか、天才アマか。
長編小説『五割・一分・一厘』の元となった作品です。
長編小説『五割・一分・一厘』の元となった作品です。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!天才、天才のなかの凡人、そして天才へ
まずは、将棋がわからない人でも、丁寧に読めばきちんとわかりますので、その点はご心配なく。
将棋の奨励会。日本全国から「天才」と呼ばれる少年少女が集まる。
しかしその天才のなかでもプロである四段に昇段できるのは一握り。そしてプロになった後は、天才のなかに紛れた自分がひとりのありきたりな凡人であるという現実を痛烈に突きつけられる。
そして、血を吐くような努力を重ねてその現実を乗り越えた、一握りのなかの一握り棋士だけが、タイトル戦の登場するような「真の天才」として称賛を浴びることになる。
「おもしろい将棋」を指せるのは、とても贅沢なことなのかもしれない。
それは、完全に趣味として将棋を楽しむア…続きを読む