セピアのフィルムが似合う飛行機乗りの物語。

現在15話飛行途中。この先も長い期間読むつもりだから
ここで一度立ち止まって給油しがてら、書き残しておく。

千夜一夜物語のごとく、毎晩抱えたい作品。
砂色の背表紙が何巻も、本棚に並んでいるのが見えてくる。
中表紙には、きっと古い地図が描かれているはずだ。
故郷ライル村、めざすアストリア、まだ見ぬ世界。

手に取ると、郵便飛行機乗りと一緒に逃避行したり
氷を割るバーテンダーのほほえみが寄り添ってくる。
暗躍するノワールたちが これから続々と出てきそうな気配。

物語の空気の重さが 心地いいんだ。
甘すぎない浪漫が散りばめられ、良質の本物の味がする。

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