切なさと美しさの香る良質なハイファンタジー

 異端と蔑まれようが、可哀想な子と哀れみを抱かれようが全く気にしない少年ハルト。彼はそんな性分が災いして不幸にも命を落とすことになるが……。
 
 第一話から出てくる『流浪の旅団』の面々に親しみを覚えました。多分、奇抜すぎない常識的な個性だからでしょうね。この時点でゲーム的なローファンタジーとは一線を画した王道ハイファンタジーなんだな、と分かります。
 個人的には大柄で頼もしき団長ガルドが好きですが、微笑ましき姉妹チェシカとアルラーナも捨てがたい。うん、キャラクターが生きていていいですっ。
 さて、そんな『流浪の旅団』に拾われたハルトですが、一年一緒にいてすっかり馴染んだようです。
 そして物語は大きく動く――か? 今後の展開にこうご期待だっ!