葬儀の意味を考える

灰を花に変えてしまう力をもった主人公。
亡くなった人の灰を花に変え、死者を見送る――

人の死や葬儀を題材とした作品はいくつかありますが、灰と花咲かじいさんのおとぎ話と結びつけるという着想は新しいものだったのではないかと感じます。
生と死をめぐるドラマについて、非常に深く考えられた作品ではないかと思います。

また、マンガ原作という観点から見ても、灰を花に変える部分がビジュアル的に映える部分があるかと思います。
普通、こういう穏やかな作風の作品はマンガにしようとすると派手さに欠けるという問題点が発生しますが、この作品はその点を花という題材でカバーすることも可能である点で優れているでしょう。
また、内容的にも続編が書きやすい点も高評価だと思います。

間違いなく賞を取る候補作品の一つ。
今後も応援させてもらえればと思います。

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