金の眸をもつ者に求められる、秘術とは

「次の王は、我が秘術を得た者とする」先代の王の遺言によって、王族たちが争う。強大な魔力と金の眸をもつ王族たちによって、国は荒れ、人心は荒廃していた。
金の眸を持たない桂雅は、王族が求める『鍵』をもつ娘を捕らえる。娘を凛と名付け、囲いこむ桂雅。血で血を洗う内乱の結末はーー

金の眸を持ち、魔力をもつことが王族の条件。それに対し、王の在り方を問う桂雅が印象的でした。冒頭、凛に対する態度が酷かった桂雅と、凛の気持ちが、次第に近づいていくところも。
鮮血王の治世と、この国の未来に思いを馳せる、余韻のある結末が好きです。