概要
どれだけ薬物で摩耗していってもな、残るものがあるんだ
非合法に麻薬中毒者を治療し生計を立てる砂原の元に、中学生の少女、浅田緑が訪れる。
「私から、スモークの痕跡を消してほしいんです」
違法薬物と縁遠い少女の要望に、怪しさを感じながら砂原は彼女に傾倒していく。
何故、平凡な少女が薬物中毒になったのか。
元・薬物中毒者が少女の秘密と思惑に迫っていく。
「私から、スモークの痕跡を消してほしいんです」
違法薬物と縁遠い少女の要望に、怪しさを感じながら砂原は彼女に傾倒していく。
何故、平凡な少女が薬物中毒になったのか。
元・薬物中毒者が少女の秘密と思惑に迫っていく。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!痛みは消えない。灰のように、ただ降り積もっていくだけだ。
この物語は、暗い。痛い。そして、とても悲しい。何より感じるのは、何気なく描かれている現実に妙なリアリティがあるという薄気味悪さだと思う。
創作の中の出来事だと頭ではわかっているのに、なんだか読み進めるうちに取り憑かれたように重たい気持ちが胸をじわじわと侵食していくのだ。
この作品そのものが中毒性のある薬物のように、私を捕らえて離さない。
薬物、というテーマを中心に据えながらも、その実この作品が本当に描こうとしたのは「人の弱さ」であり、またそこから逆説的に導かれる「人の強さ」なのではないかと勘ぐってしまうくらい、強く何かを考えさせられる作品だと思う。
登場するキャラクターたちが抱える闇も非…続きを読む