圧倒的実力で描かれるクレイジー世界

登場人物はシリアス! でも敵はパンツ!
このギャップがたいへん面白いです。我々読者からどんなに珍妙に見えたとしても、作中世界ではパンツは真実おそるべきモンスターであり、立ち向かう人々もまた誇り高き戦士なのだ……!

素晴らしいのは、二つの魅力を見事に両立しているところではないでしょうか。
頭のネジが外れたかのごとき設定の通り、読んでまず第一に襲ってくるのは笑いの波です。なんじゃそりゃあ!? と言わずにはいられない、「我々からすれば」愉快な下着屋たちの珍道中。
しかし一方で、それだけではない。因縁ある怪物に立ち向かう少女の物語。精緻かつ鮮やかなアクションシーン。そういった正統派の魅力すらも、この作品には十二分に込められている!

果たしてこの先どうなるのか。どうなってしまうのか。
もはやパンツから目が離せません。

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