第10話 【PC88】Genjiで平安時代の光源氏となり怪事件に挑む!★
今日は、源氏物語をモチーフにしたこちらをご紹介しましょう。
『Genji』
HOT・Bから出た、PC88のアドベンチャーゲームです。ちなみにR-18。とはいえ、エロさを主体にするというより、ドロドロとした生々しさをテーマにしていたように感じるので、割と大好きでした。青年漫画のようなノリと思ってもらえれば良いでしょうか。
主人公は光源氏。帝の血縁者である朝顔さんが強姦殺害されるという憂き目に遭い、打倒犯人と息巻くわけです。ところが、人が一人殺された(しかも、かなり酷い絵面で左胸から心臓抉られてる)というのに、光源氏の行動コマンドには「Do」というコマンドが。
これ、相手とエロエロするためのコマンドでして、「まあ朝顔さん惨たらしく殺されてるけどヤッちゃいましょうよ」という……いっそ清々しい何かを感じます!(というか、エロゲーの主人公は大体そうですよね)
とはいえ、これやってもあんまりエロい絵は出ず、ほんとにフレバー程度。むしろ、謎の猟奇殺人を犯した犯人の捜索に力が入ってきます。実際、このあたりの謎解きはなかなか楽しく、しかも急展開が出てくるのでテンポも悪くありません。
まさか正妻の葵さんがあんなことになるとは……!!
あと、全体的に死体の表現が、大体左胸を抉って肋骨見えてまして、当時のゲームはグロ表現が結構しっかりしているものが多く、それも好みでした。その割には顔がグッチャリとかは無いので、ますます私好みでございました。出てくる妖怪もグロテスク。
さらに話を進めると、とんでもない設定が明らかになります。
「あれ……この人の家、ここにこんなものが……あれ? なんかハイテクノロジー的なボタンとかモニターがある……?? え? ここ、平安時代だよね?」
「お前、何者だ!! どこから来た!!」(シャワー中に銃を向けて)
「はっ!? いえ、怪しい者では……!?」←怪しい
なんと、登場人物の一人が未来からの使者(タイムパトロール系?)であり、この事件は未来人の犯罪者が深く関わっているんだとか!
この設定が明らかになったときは、当時めちゃくちゃ驚きました。こんな展開もありなんだなあ、と目を丸くした覚えがあります。
そこからは怒涛の流れで、幼馴染がいなくなったり、友達までいなくなったり、実はあいつが未来人で……と新事実が次々と発覚、一気にクライマックスまでなだれ込む!!
ゲームオーバーにはそうそうならないゲームゆえにじっくりと謎に取り組むことができ、良質なアドベンチャーゲームであったと思います。当時は源氏物語のげの字も知らなかったので、色々勉強にもなりました。
今は、ああいうの作れるのかなあ。
平安時代のSFものも、なかなかオツなものです。
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