第8話 【ファミコン】忍者ハットリくんでニンジャスレイヤー!

 当時、ファミコン世代といえば、こんなゲームもありました。


『忍者ハットリくん』


 忍者ハットリくん。当時、アニメにもなり、筆者も大好きな作品のひとつです。だからこそ、このゲームはなかなか楽しかった。


 いや、巷ではクソゲーと言われることも多々あるのですが、うるせぇ黙ってろッ!! ハットリくんがクソゲーだったらこの時代に出てきたアクションゲームは大体そうだよコンチクショー!! 俺たちはそんな厳しいゲームでも少ない娯楽の中で「楽しい」と思ってたんだよー!!(泣きながら)


 そんなわけで、この忍者アクションゲーム(と書くとやたらスタイリッシュだな)の当時のお話です。


 軽快なテンポの曲で始まり、ゲームスタート!!

 我らが忍者ハットリくんが、絶妙な短さの射程である手裏剣という飛び道具でもって、どんどんやってくる敵を何度も何度も倒していきます。ちなみにぶつかってダメージを受けると、「ピヨピヨ」といった音ともに、ハットリくんが一定時間泣きっ面で動かなくなってしまいます。


 ここまでは、非常に楽しい。しかし、少し先に行っただけで、第一の関門が。まず、黒くてよく分からない物体が突然画面右から左へと飛び跳ねながら出現、こちらへ容赦なくぶつかってきます。陰千代というライバル・ケムマキの子分猫で、ダメージは受けないものの、せっかくゲットした巻物(様々な忍法が記載され、スキルとして使える)を奪われます。


 しかし、この猫はそれが厄介と言うよりも。そのあとによく来るメカ忍というちょっと大きめのタフな奴が問題。このゲーム、当たった時の無敵状態がないので、連続で当たっただけで瞬殺されるというマゾさ。つまりは、


「あっ、陰千代だ! うひい、うっかり触っちゃった……」


「あれ、奥から来たのなんだ? ちょっとでかい敵……うわあああハットリくん動いてよおおぉぉ!?」(未だピヨピヨ状態)


「ぎゃー!! 当たったー!!!」(一発KO)


 こんな悲劇にも繋がりやすいため、たかが猫と侮れない。手裏剣で追い返すことはできるので、常に手裏剣を連射していくことが基本スタイルです。(とはいえ、逆に敵が変な手前ジャンプをすることがあるので、臨機応変が大切)


 このゲーム、この時代のアクションゲームは大体そうですが、セーブはできません。ですので、できない以上は、ワンミスの重さがかなーり深刻なことになります。


 それでも、忍法の痛快さはかなり楽しい。メカ忍者を倒すと出てくる巻物に忍法が書かれており、ゲットするとひとつずつ忍法をゲットすることができます。その数なんと、11種類!!


・かけ走りの術

・高跳びの術

・水ぐもの術

・ハイパー手裏剣の術

・金縛りの術

・霧がくれの術

・雲のりの術

・涙パワーの術

・ムササビの術

・怒り火の玉の術

・八方手裏剣の術


 これらをセレクトボタンを押して選択、Bボタンを押すことで駆使しながら、数々の難局を乗り越えていきます!! といっても、筆者はアクションゲームはへっぽこなので、2面までが限界でしたが……


 なんとかしてゴールにたどり着くと、ボーナスステージとして父・ジンゾウさんらしきヒゲのおっさんが、ちくわを超ばらまいて大歓迎してくれます。ヒャッハー!


 でもアニメの設定を知ってる私なら言える!!

 ちくわが好きなのはハットリくんやなくて、その飼ってる忍者犬の獅子丸やでー!!


 実際、設定上そうなのですが、なぜかこのゲームはまるで「ハットリくんがちくわ好き」でもあるかのように、やたらめったら、ちくわが出てきます。(取ると点数になる)このボーナスステージでもやっぱりちくわの雨嵐。


 それは構わないのですが、なぜかジンゾウさん、ちくわの中にこっそりを紛れ込ませちゃってるサービスっぷりです。

 アホか!!!! 鉄アレイなんて高所から食らったら死にますよ父上ッ!!!?


 そんなこんなで、1面まではなんとか行けたものの、2面からは敵の攻撃が激しくなり、あっさりクリア不可能になってしまいました。今でも全クリア出来る猛者がいるのか、正気を疑う難易度ではありましたが、それでもあの厳しさこそが当時のファミコンであったと思いたい。


 またジンゾウさんに鉄アレイを投げつけられたい。そんなMっ気に目覚めてしまうのだから、ファミコンとはとかく罪深きものですね……

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