第2話 【PC88】デゼニランドでミツキマウスハンター伝説
さすがに第1話はタイトル詐欺すぎるので、ここでちゃんとPC88のゲームを投下しましょう。
『デゼニランド』
どこかの鼠の王国を想像しがちなタイトルですが……ゲームとしては、主人公はこのデゼニランドに入って遊びつつ「ミツキマウス」とやらを探す、という趣旨に取れました。少なくとも、当時はそう思いました。状況設定の説明書きなどほとんど薄かった時代です。
デゼニランドは、今で言うならばジャンルはアドベンチャーになるでしょう。お金も無いしチケットも無い主人公が、あの手この手で園内に侵入するため、超頑張るのが序盤の難関。人と話したり、物を調べたりするのですが……なんとこのゲーム、というかこの時代のゲームは、選択肢というものがありませんでした。
どうするかって?
「えーと、英語でコマンドを入力するんだ……え、英語……!?」
つまり、「MOVE CAN」(画面に映っている缶を動かす)や、「USE KEY DOOR」(鍵を扉に使う)みたいな形で、動詞・名詞を見事に用いた命令を下すことにより、主人公が動くというものです。これはぶっちゃけ難易度が馬鹿高く、言ってしまえば、動詞や名詞を知らないと詰むし、適切な動詞で無いとやっぱり詰むし、何より、その動詞が思いつかないと詰みます。ひでえな!!
しかし、それでも、超面白い。
「んっと……画面にロッカーがある。缶……ずらせるのかな……あ、ずらせた!!」
「中に鍵がある! なんでこんなとこに? ……まあいいや! 」
「わーい、ロッカーの中に札束だー!! ばんざーい!! これでダフヤのおじちゃんからチケット買えるー!!」
自分の取った行動が反映され、画面に動きが出ることに、私はかつてない興奮を味わいました。これが、これがゲームなのかと!! ちなみに私は今でもアドベンチャーゲームは好んでおり、おそらくデゼニランドの面白さで趣向が決まったのではないかと思います。
しかも、このゲームは全くエロ要素は無く、さらに英語の辞書を引きながらのゲームとなるため、やたら父が推奨していた記憶があります。実際、このゲームで既に幾つかの簡単な単語ならば記憶できていたので、なかなか凄いことなんじゃないかと。当然、その知識は偏ってましたが……
そんなこんなで、当時私は、ダフヤというおじちゃんから高額チケットを買うものなんだなと間違った社会知識を学びつつ、園内に入ったのです。
そこから先は、今度はアトラクションをこなしながら、色々と「ミツキマウス」を探し回っていた様子なのですが、その辺りで記憶が途切れていますので、おそらくはとあるシーンの突破口になる「動詞」が思いつかなくて撃沈したのだと思います。
今でも味のあるゲームでした。またダフヤのおじちゃんに会いたいものです。
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