お客様は怪物です

凄腕の退魔師として、裏の世界で世界中を股にかけ活躍していた男、「皆月芳竜」。
とある事件の後に心に傷を負った彼は、退魔師としての人生に別れを告げ、世界中を旅した経験と知識を使って、荒んだ心を癒やすために人とふれあう事のできる、とある商売を始めることにした。

安らかな人生と、贅沢な時間……久方ぶりの心の平安に、芳竜の心は緩んでいく。

だが、裏の世界は彼を易々とは逃がしてくれなかった。
彼の腕を聞きつけ、闇に生きる「彼ら」がやって来たのだ……そう、お客様として。