円空像のギョロ目が好きですが、円空に纏わるお話は始めて経験しました。端々に出てくる「ケチくさい」という台詞がイチイチかっこよくて素敵です。今よりもずっと「自由」という概念が少なかった頃でも、身心も信念も自由に遊べる人というのは、やはり現実や常識を軽々と越えていくのですね。じんわりと心に溜まるお話、とても楽しめました。ありがとうございました。
再読です。以前は作者様のサイトで読んだのです。カクヨムではなかなか読めない時代モノ。アクションは無い、戦記物でもない、色恋沙汰でもない、ただそこにヒトの無常があって、人とヒトの繋がりがあるのです。信仰という言葉はヒトの信じたい道とも置き換えられる気がします。20代の頃は、全然そんな事を考えなかった。年を重ねる毎に、家族が増える毎に、責任という見えない荷物を感じて、なんとなくですけど、思うのです。これを読んだ方が、その人だけのマリア様なのか仏様なのか分からないですが、見つかるといいなぁ、と思います。切に切に。
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