概要
かつて 世界一平和で暴力的で金持ちで貧乏で平等で不平等な街がありました
今から百年以上前の話、ヴィクトリア朝のロンドンは大英帝国と呼ばれ、世界でもっとも栄えている国だった。だが、同時に、光の強さに総じて影が濃くなるように、暗い闇があった。貧困に伴う不幸、そして、悪事。ホープは、時には暴力も辞さない私立探偵業で生活を支えている。
そんなある日、家に帰る途中で少女・アンネと出会う。この少女、どうやら酒場でカードの詐欺を働いたらしく、男達から追われている最中だった。結果的に助けてしまったホープは彼女を家の女中として雇うこととなる。こうして、二人暮らしが始まった。性格に若干の難はありそうだが、家事は上手く、料理も美味い。
彼に警察、ヤードから仕事が伝えられた。いわく、高級住宅街の屋敷で起きた殺人を調べて欲しいと。殺されたのは、夫であるアンダーソンと女中の一人で
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!ヴィクトリア朝時代のロンドンが見事に描かれた良作。
読み始めたら最後、一気に引き込まれ最後まで読み切りました。
読み終わった後「あれ、もう読み終わった! 続きないの!」と本気で思ったほど。
ヴィクトリア朝のロンドンの街並み・区画・情景・ロンドン事情など、事細かに描写されていて思わず感嘆の吐息を吐く。
まるで当時のロンドンを生きた作家が書いたのではと思ったくらいです。
だからと言って決してお堅いお話というわけではなく、登場人物は生き生きしていて、会話のテンポなど読んでいて楽しいです。ライトノベルというより、ライト文芸の領分かも。
ホープとアンネの掛け合いがとても好きです。もっと二人の話、見ていたい。
ヴィクトリア朝ロンドンの世界をしっか…続きを読む