選択 【It's his case.But if you...】

最初は１話も短く、軽く「うん？」となるかもしれない。
しかし、短編だからという理由でもいいので読み進めて欲しい。

擬音などを直接書き込み、とにかく短い表現で展開する。

うすっぺらいかもしれない愛が、巡る思いが、デスゲームの終わりを告げる！！

ネタバレ注意　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　このスマホは過去にメールを送る機能など無いのではないか
もし過去にメールを送れる機能があるとしても
少なくとも最初の自分はただのスマホを持って何もできないまま
無残に殺されるはずだ等を考えた結果
このスマホは過去にメールを送る事ができるスマホではなく
運営者からのメールを受け取る事のできるスマホだと思い至った
つまり最後に登場したスマホを持ったピエロは
ただ男をおちょくっているか
更なるゲームに…続きを読む

マシンガンとピコピコハンマーで戦うのはユニークです。冒頭の大阪弁は見逃してません。「野心家」が「羅針盤」の代わりに持つ「マシンガン」ではなく「ピコピコハンマーで襲う」さながら「ニコニコ生で放送」気軽に読めるコメディ、ぜひご一読下さい。

極限まで修飾語を削り切った、シンプルな口語体で綴られたデスゲーム。

ともすればプロットをそのまま文章にしたかのような、素っ気ない語り口は、だからこそ直接、読む者に衝撃を与えます。

合計9000文字弱と短いお話なので、途中の脱落者たちの様子を省略するなど、物足りない部分もありましたが、それでもスリルは抜群。

主人公が手にした特殊なスマホで危機を回避するカタルシスも面白いですし、主催者に一矢報いようとする参加者たちの思惑も味があります。

何よりもラストシーン。
これほど皮肉かつシニカルな幕切れは、なかなかありません。
必読です。

最初はありがちなデスゲームかな、とか展開がダイジェスト的で早いなーと思っていました。ですが過去へメールを送ることができるというスマホの要素が、オリジナリティとオチへの驚きを増幅させていました。
短時間で読めつつ緩急もあるので、少し変わったデスゲーム物を楽しみたい方にはオススメだと思います。

デスゲームものは嫌いなんだが、何故かスーッと読んでしまって、気づいたら「あれ？全部読んじゃった」という感じ。
テンポも良く、どんどん進まされる。

さくっと読めるデスゲームモノ。他のデスゲームにはない展開の早さがある。

素直に驚いてしまった。結末が全然読めなかった。一人称であることを上手く利用している。話数の割に文字数が少なくてさっと読める。なのに驚かされるからすごい。
アイディアは抜群だから、登場人物の葛藤や裏切りを緻密に書けば、立派な一冊の本になると思う。できれば挑戦してもらいたい。