さあ、異世界で「ビジネス」を始めよう

ほぼ裸一貫、カネもコネもない、おまけに怪我で冒険者としては引退。
そんな状態からどうやって「ビジネス」を始めたらいいのか?

ありがちなようで切り口が新しく、読み手を飽きさせません。
ご都合主義に頼らない、方法論と実践による課題の解決は普遍的な説得力をもって読者に迫ってきます。

異世界で冒険者や貴族、商人、有象無象相手にどうやってビジネスで生き抜くか、地に足のついた丁寧な描写が心地よい。

過程を省いて都合のいい結果だけ持ってくるような作品とは一線を画しているので、安心して読み進めることができます。

主人公も冒険者としては普通レベルですが、頭脳の冴えは抜群で、好感が持てる主人公だと思います。
自分の限界をよく知っている点もいいし、何より商売の前に動機や信条があるのがいい。

周囲を取り巻くキャラクターも利害が必ずしも一致していないため、せめぎあいがあるところも面白さです。

まだ途中までしか読み進めていないのですが、「異世界で経営革命を」とでもサブタイ付けたくなるような作品だと思います。
お勧めです。

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