こういうことはプロフィール欄に明記しておくもんなのかも知れませんが、
あれは露出の機会が多いだけに、最低限の記述にしてあります。
ので、わざわざこの欄を読みにいらっしゃる方々へは、
少しちゃんとした自己紹介をしようと思います。
そもそも、書き手のことなんか詮索しないで、
作品を読んでくれればそれでいい、というスタンスでやってきたんですが、
どうやら小説投稿サイトというのは、you-tubeなんかと違って、
いろいろ足を使ってあちこち読みまわり、コメントを残し、
その上で「こっちの作品も読んでね」みたいな営業活動が必要らしい。
ここ一ヶ月ほどで、ようやくその習慣を理解しました。
いや、悪く言ってるわけじゃないんです。
そういうもんだと解ってからは、結構楽しんでます。
でも、そうするとそろそろ、
悪い意味でもやたらと密度の高いコメントを残して回ってる
見慣れん名前に対して、
「いったいこいつは何者だ?」「なんでこんな書き方するんだ?」
みたいな疑問も増える頃かなと 笑
過剰気味の自意識がやたらとサインを送ってくるので、
日頃の言い訳も兼ね、この欄を使います。
決して有名でもやり手でもなかったですが、
私は以前、ある社会人向けの小説講座みたいなところにいました。
もう十年以上前の話です。
プロデビューを目指す、というかけ声の元、隔週ぐらいで
受講生の作品をまな板に載せ、合評会をやる形式のところでした。
講師、というかアドバイザー役で、ちゃんとプロの人を呼んで、
みなそれなりに真剣に打ち込みつつも、実際にプロデビューできたのは、
数字の上ではわずかですね。いただけマシなのかも知れませんが。
私自身は結局デビューには行き着けなかったんですが、
三、四年ほどもあの手の講座に通い詰めていると、
他人の作品に関する限り、その良し悪しは
プロ講師の方と同じようなレベルで話ができるようになります。
むろん、鑑定眼に厳然たる差はあるのですが、
ある作品を批評するとして、
常連組ならば、その日の講師がどこをどう問題視するか、
七割程度は解ってしまうし、見解も一致します。
いわゆる小説講座のようなところでのものの見方、論じ方が、
すべて正しい、とは言いません。
そもそも講師役の先生方も、「○○のジャンルで商業デビューするなら」
という但し書きを毎回のようにつけた上で、コメントしてました。
だから、真に小説の技量として作品を判定する方法、なんてのは
一度も習ってないし、話にも上りませんでした。
そもそも、そんな絶対的な基準で文章の良し悪しを語ることなど、
誰にも出来はしないのでしょう。
それでも、ピアノの演奏を学ぶのに現行の各種音楽教室の流儀が
ある程度共通の尺度になりうるのと同様、
プロ文芸編集者の仕事のスタイル、及びそこから派生した
一般的な各小説講座の価値観というのは、小説全体を語るのに、
何らかのとっかかりにはなるはずです。
ゆえあって私はその講座を離れましたが、
そういう経緯ですので、私のコメントの大部分は
「商業出版レベル」を目安にするスタンスで成り立ってます。
ただ、繰り返しますがそれを絶対視するつもりはないんで、
時に頭の中で色々新規の価値観をセットし直しつつ
試行錯誤しながらもっともらしいことを言ってる可能性も、
多々あります 笑。
なんかこいつ、言ってることがぶれていなあと思ったら、
多分そういう内事情のせいです。
それに対し、正面から論駁していただけるならそれも修行のうち、
ありがたく議論させていただきますし、
いろいろ苦労してるんだな、とぬるい眼でやり過ごしていただければ、
それはそれで。