清泪（せいな）

ふとしたタイミングで知ることになる「スマホがダークモードだ」というささやかな共通点から、始まる恋心。 だって、青春だもの。 警戒心を飛び越えて孤独を埋めてくれる相手の手を、そっと…続きを読む

小夜と日向、 吸血鬼云々で始まる物語、 怪異系のお話？と思いきや、 喧嘩ップルのお話。 しかも、「じっくりお話聞かせてもらいましょうか？」と深く掘り下げれば甘めになりそうな。 …続きを読む

海外SF小説を翻訳したような格好いい雰囲気の中進んでいく状況描写は、 多分そこそこはSF小説経験値を重ねてないとすんなりは読めないのだろうなと思いつつ、 ある真実にたどり着いたあと…続きを読む

兎にも角にも怪異に関して、 怪異自身も自己理解が出来ていないからでたらめでも有り得そうな設定をぶつけて確立してやる、 という部分に「おおー！」と感心した次第です。 広がりが持てそう…続きを読む

正直なところ、虫描写というのが苦手で人間の記憶を持たながら蝶として生まれ変わった語り部の視点を読み進めるのに背筋がゾワゾワとしておりました。 尚且つ、虫あるいは小人視点で見る人間…続きを読む

お嬢ちゃんがおっさん呼びしてるのがちょっと舐めた関係性なのかな、とずっと読みながら気になりました。 おっさんの語りを読むに、愛称、というよりは自称脱獄王(笑）ぐらいには思ってたんだ…続きを読む

SF小説への経験値というものが少ないもので、きっとSF小説らしい起承転結の起承の部分なのでしょうが情報量の多さになかなか読むのに手こずりました。 しかしこれは、光により念話という…続きを読む

街灯の光と出逢い一夜の短な友人関係になる。 物語を軽めになぞるとそのファンタジーな出逢いは、 居場所というものを見つけるハートフルな物語のように思えるのだけれど、 主人公の境遇と…続きを読む

祖父の看病に帰省した少年と病院地下二階に幽閉されてる少女のノッキングヘブンズドア。 白昼夢のような出逢いから始まる二人の物語は、とても切なく儚い。 終着点に太陽を持ってくるのが…続きを読む

光源にたかる羽虫のように、誰かに依存しないと自我を保てない男の心情を、光の明滅と合わせて描くという巧みな表現が素敵です。 過激な行動に出る粘着的な性格に見えて、新たな光源に出会う…続きを読む

作品の空気に則って速さでレビューを書くとなると、 「うぅわぁ、好きだぁ、この文章！！」 加速していく様と何が起こったのかの回想を交互に重ねていく作りが、まず好みとしてぶっ刺さり…続きを読む

ホラーということで身構えながら読み始めましたが、とても読み進めやすい構成である種勉強するような気持ちで読めました。 怪談百物語の一つとして語れたら、人気エピソードになりそうな完成度…続きを読む

少々の主人公説明と、 多めの世界観設定を詰め込まれ、 「え？これどういうこと？」という疑問は初回と二話目までの予算をぶっ込んだ派手な戦闘で一旦置き去りになる感じ、すごくっポイですね…続きを読む

作者さんの作品を何作か読ませて頂いてるので、 「異世界転生にラーメン二郎を掛け合わせてきた！」というすぐわかるタイトルを見て、 その予想出来る濃さにぴったり合ってるだろうという安心…続きを読む

某ゲームよろしくなデスゲームの舞台を各チーム個性的なメンバーの視点で次々と足早に展開されていき、 まさにゲーム感覚で呆気なく人死が発生していく様が、 ひしひしと迫るスリルとはまた別…続きを読む

暴力に生きて暴力に生かされるあたしと、その生き様すら突き抜けそうな膨大な借金持ちとの出会い。 駆け抜けて積み重ねていくバイオレンスと借金が、 誰も止められない規模の壮大なロマンス…続きを読む

この作品をレビューとして紹介するのはかなり難しい、と率直に言えるぐらい複雑で複雑な愛の物語。 単純な「MMORPGに取り込まれてしまった」系ではなく、 「終末が襲来してきた」なの…続きを読む

サメロスは激怒した。 有名なあの作品のパロディの一文から始まるこの作品は、 しかしながらその激怒先に共感出来ること満点なので単なるパロディとしての笑いに終わらない。 終わらないの…続きを読む

○○には三分以内にしなければならないことがあった、 なんて難しいお題であると共に読み手としては、 さてどう料理するのか見ものだなと楽しみになるお題である。 そんなお題を、ん、これど…続きを読む

濃いめのキャラであるモアに対して、あっさりめのツッコミでお題を終わらせたところにクスッと一撃食らいました。 この作者様の作品で毎回思うことは無数のスピンオフが生まれてくる凄さです…続きを読む

三分以内に世界の破滅が迫っていて、 三分以内にヒロイックな活躍が願われて、 三分以内に成果が出せたらラブなハッピーを期待して、 三分以外のところで作者の他作品世界観と繋がっていて…続きを読む

タイトルからして病んでる桃太郎とか、胸糞桃太郎とかそういうパターンでハチャメチャな感じで童話を弄るのかと思ったのですが、読み始めると桃太郎に腐りを感じずに物語が進んでいきました。 …続きを読む

『風の通った渓谷のような清々しい空白』 この言葉で喪失感を、絶望感を表してくるとはやられました。 たどたどしく違和感を孕みながら空気に乗せるように発する言葉は、無くなったというこ…続きを読む

青春ドタバタラブコメディ、 とはもちろん違うのだけれどこの殺し屋達が織り成す物語は、 確かにボーイミーツガールであり、 登場人物の関係性が物凄くドラマチックで素晴らしいです。 殺し…続きを読む

あらすじでガッツリと紹介されてますが、 この作品はコロナのワクチン接種を題材にしたタイムリープSFサスペンスです。 ワクチン接種派、反ワクチン派で作中善悪はっきり出てしまってます…続きを読む

恋多き男子高校生に、BL沼な女子高生、ロリな女子小学生。 あらすじから飛ばしてるなぁー、 というノリですが本編は軽快なタッチのコメディに、 天使や悪魔といったファンタジーが見事に…続きを読む

多くの登場人物の複雑に絡みあう人間関係が織り成す様々な展開。 丁寧な描写に、ゆっくり読んでいても充分楽しめる作品です。 医院や薬局の事情も優しくわかりやすく解説が書かれていて、ラ…続きを読む

タイトルからして軽めなノリのラブコメ的なものかと構えていまして、 最初はやっぱり軽めなノリのちょっと飛んだ発想と包容力の登場人物達に、 まぁこのノリが面白くもあるな、 と読んでいた…続きを読む

宇宙からやってきたハチャメチャなノリのモアちゃんと、 腹に無茶苦茶なブラックホールみたいな闇を抱えたタクミのドタバタラブコメディ！ 主役二人に負けないぐらい個性的な登場人物に囲ま…続きを読む

ただ切ないよねー、とか ただ悲しいよねー、とか そんな単純な感想が思い浮かぶんじゃなく、 何とも言い難い喪失感とか悔しさとか混ざり合うような感覚に読了後になりました。 シャポン玉…続きを読む

まさかそんな展開になるとは、と最後まで驚きながら読ませて頂きました。 世界絶望系少女とか、 運転手に恨みがあったとか、 読みながら色々と予想はするものの、 おお、そう来るのか と…続きを読む

もう中年男性だと称される年齢になってしまった僕は、 本作を読んでいてグサグサと刺さるばかりで。 そんな中、 若者との偶然の邂逅に何かしら大人としての達観を描いて物語は終わるのかと…続きを読む

ファンタジーの参考に、 なんて作品を探してましたところ気になるタイトルとあらすじの今作に出逢いまして、 冒頭からインパクトの強い主人公の登場シーンに、 ぐっと世界観に引き込まれて最…続きを読む

超個人的な話になりますが、 僕はスーパーロボット大戦が好きでして、 この作品を読むにあたり頭に浮かんでいたのは、そのスパロボのオリジナル作品である魔装機神シリーズでした。 いや、ホ…続きを読む

まさに、 たたかいのサーカス！ だなとワクワクできるのは、ページを進める度に続々と新たな格闘技が出てくるから。 琉球空手に、合気道、抜刀術。 格闘漫画、アニメ、ゲーム、映画など好…続きを読む

どうしようか、 陳腐な褒め言葉が似合わないとても素敵な小説なんだけど、 僕の語彙じゃあ、 この浸りたくなるような切なく儚い雰囲気を伝えきれないし、 テセウスの船についてまた考えたく…続きを読む

物語としては不知火伝説というものを絡めて、主人公の恋物語を軸に話は進んでいくのですが、 その物語の進み方として選ばれた舞台、 寝台特急の中で描かれる出会いが素晴らしく、 クライマッ…続きを読む

細やかな描写から昭和の夜のある風景が明確に頭に浮かび、 これはどういった話になるのだろうと夢心地に読んでいたら、 まさに朝カーテンを開けられたように現在を突きつけられて、 懐古も含…続きを読む

まず拍手を送りたいのは、 そのスムーズに進むテンポで短編とは思えぬ情報量を消化していること。 これは同じく短編を書く者として、大変勉強になる完成度で読み進めていけば読み進めていくほ…続きを読む

あらすじにもガッツリ書いてあるように、 《ライトノベル》ってのをしっかり意識されてるようで、 魔術に関するノリが非常に「っぽい」なぁという感じで、 昔読んだスニーカーな文庫感を思い…続きを読む

掌編ということで、 いくらでも捉え方は読み手の自由となってる作品で、 それ故に先生の行動や友人の言動、花の意味など深読みしたくなる要素が多く、 繰り返し読みたくなる作品です。 こ…続きを読む

母の為に真っ当な人生を生きると決めた弟と、 義母の為に少しずつ道を違えていった義兄。 ヤクザとなった義兄が一体どういう感情を抱いていたのかと語り出すところから、ぐっと物語――その…続きを読む

本作は夜に一人、 ほんの少し淋しさを覚えた時に読むのがオススメです。 特に今、 冬の寒い夜中に漂う冷たい空気が作品の孤独感を増すスパイスとなってくれます。 手の中にあるスマート…続きを読む

第一話からグッと引き込まれる衝撃的な展開で、 そしてかなり重たい物語のスタートとなっていて、 読むには非常にエネルギーがいるもののそれに見合った面白さが確かにあります。 物語とし…続きを読む

辿り着いた先は、無職でした。 それが何とも良くて、拍手を贈りたくなるのはそこまでに辿り着くまでに繰り返された世界と自問自答と自愛の結果。 いかにしてパーフェクトとなるのか、 い…続きを読む

ミステリにオカルトを掛け合わせる作品と言えば大作が数あれど、 この作品もそんな作品群に肩を並べれる程の傑作なのではないでしょうか。 都市伝説という実は馴染み深い入口から読み進めれ…続きを読む

本作は作者のパーフェクトシリーズのスピンオフ的な一面があるので、 単発で読むよりも関連作品も含めて読む方が、 世界観が広がる感じがしてオススメです。 しかしながら、単発の空想怪獣…続きを読む

様々な想いを抱き、ぶつかり合う波乱の物語。
色々な要素によって織り成す物語の着眼点は秀逸。
笑いあり涙あり、熱くなり、
その物語の決着は、
「怪盗」の在り方を問うショウタイム！

与えられた役割、 受けられる印象から自我を形成し、 アイデンティティーと呼称するに至る前の、 小学生が主役なのだから、 この舞台、望まれる物語は面白く、 皮肉で、 立てた中指が映え…続きを読む

前作、になるのかな 「業魔と死にたい女子高生」の作風からは想像もつかない戦闘描写から物語が始まり、 「おお、この方、作風の幅凄いな」と驚きながら、 その見事な戦闘描写に終始引っ張ら…続きを読む