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【幻獣召喚士3】第四話「顔合わせ」を掲載しました

https://kakuyomu.jp/works/16816452221210723112/episodes/16816452221375972954

そんなわけで今回からいつもの更新ペース(三日に一話)に戻って第四話です。

傭兵アシーズは赤城市で生まれていますが、一歳で受ける試験で召喚士の才能有と認められ、六歳で魔導院に入学しました。
十八歳の時に二級召喚士と判定され、彼は軍に入ります。
軍隊時代は順調に出世して二十五歳の若さで大尉に昇進しています(二級召喚士は任官時に少尉からスタートします)。
ただ、彼はもともと束縛を嫌う性質で、軍隊独特の理不尽な階級社会に反発し、たびたびトラブルを起こしていました。
この時に何かと彼を庇ってくれたのが、まだ軍籍にあったゴーマ(アスカの兄)です。

しかし、結局のところアシーズは軍が肌に合わずに除隊し、故郷の赤城市に戻りました。
この時に彼はサラーム教徒となります。
とはいえ、あまり熱心ではなく、サラーム教徒である彼の母親(父親はすでに死去)を安心させるためでした。

アシーズという彼の名前、そして幻獣である哭き女(バンシー)にサリーナというサラーム風の名をつけているのはそのためです。
サリーナはアシーズにべったりとくっついていますが、普通の人にはその姿が見えません。
哭き女は妖精の一種ですが、半分幽体みたいな存在で自分の意志で姿を見せたり見せなかったりができます。
ただ、感情が昂ると姿を消すことができなくなります。
死にかけている人間がいると、そこに引き寄せられる性質があり、嘆き悲しむ家族の気持ちに激しく感情移入して姿を現して泣き叫びます。

この死に瀕した人の家に出現する際は、距離は関係しません。
瞬間移動みたいな感じで数百キロ先でも突然現れたりします。
しかも出現先はランダムで、法則性はありません。

それ以外の時は、淋しがり屋なので、ほぼアシーズに引っ付いています。
空を飛べて、しかも姿を消すことができるので、上空偵察には非常に便利な存在ですが、アシーズから離れるのを嫌がるので近距離にしか使えません。
しかも肝心な時にいきなりいなくなって、どこかの家で泣いていたりするので、使い方が難しい幻獣です。

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