https://kakuyomu.jp/works/16817330649026392153/episodes/16818093086074108797そんなわけで第七章「辺境伯の息子」が始まりました。
この章は、シルヴィアが中心となるお話で、エイナはほぼ登場しません。
『幻獣召喚士』シリーズの時は、本編をやると次は番外編と決めていました。
番外編は本編に比べて短く、主人公であるユニ以外にもスポットを当てたりして、連載をしている作者にとっては、よい気分転換になっていました。
この第七章は、そんな番外編のつもりで書いていきます。
ですから、短いはずなのですが……こればかりは書いてみないと分かりません。
何しろ、物語の大枠だけが決まっていて、細かいところは出たとこ勝負、気分次第でどこまで伸びるのか、自分でも自信がないのですw
タイトルにも登場する「辺境伯」については、この第一話の本文の中で説明されています。
辺境伯が誕生したのは、王国が統一されてから、四、五十年後のことです。
最初は「救国の英雄」扱いだったのが、次第に「国の甘言にのって騙された愚か者」、「昔の栄誉にしがみつく没落貴族」と変遷します。
そして一発逆転、濡れ手に粟で大金を掴んだ「成り上がり者」と陰口を叩かれ、現在は「国王も一目置く有力貴族」という評価が定まっています。
王国の統一当時には、四神獣は揃っておらず、辺境伯が成立した時代には、最初からいる黒蛇ウエマクと、比較的初期から参加した白虎ラオフウしかいません。
白虎は力を望む欲望が強く、ウエマクの誘いにあっさりのりましたが、残る二頭のドラゴンはなかなか黒蛇を信用しませんでした。
結局、南の護りについた赤龍ドレイクは王国成立から百年ほど後、蒼龍グァンダオはさらに五十年以上後に召喚に応じ、ウエマクが目論んだ四神獣がやっと成立しました。
久しぶりのシルヴィアですが、彼女は王城を警備する近衛軍兵士の間では、絶大な人気を博しています。
何しろ彼女はゴージャスな金髪、派手な顔立ちの美女で、胸とお尻が大きい割にウエストが締まっています。
おまけに背が高いうえ、足が真っ直ぐで長く、このお話が始まった時点ではまだ十九歳です。
性格も明るくあけっぴろげなので、話しかけやすいのも、人気の要因のようです。
エイナも同い年ですが、彼女は美人というより「かわいい」方で、胸もお尻もひかえ目、そして性格はおとなしく、人見知りをするので、それほど人気はありません。
ただし、きれいな黒髪をしているので、その辺が好きな一部男性にはもてていますw
さて、シルヴィアに持ちかけられたのは、意外な依頼でした。
果たしてどういう事情なのでしょうか? どうか次回をお楽しみに!